告別式の献花のやり方|キリスト教式・無宗教式での作法

告別式の献花のやり方を紹介する記事のアイキャッチ。献花台に並ぶ白い花と、花を両手で持つ手元

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告別式の案内を見たら「献花」と書いてあって、『焼香しか知らないけど、どうすればいいの?』と戸惑っていませんか。花を手に取ったあと、どちらに向けて置けばいいのか迷いますよね。

結論から言うと、告別式の献花は「受け取る・向きを変える・捧げる・黙祷」の4つの動きだけ覚えておけば大丈夫です。花は遺族側が用意してくれるので、手ぶらで列に並べばかまいません。

ここでは、4つの動きの細かいコツと、焼香との違い、キリスト教式や無宗教式で迷いやすい点をまとめました。告別式そのものの意味は告別式とは?で紹介しています。

目次

告別式の献花とは?焼香の代わりに花を捧げるお別れ

先に結論

献花は、仏式の焼香にあたるお別れの作法です。花は参列者が持っていくのではなく、喪主側が用意します。

献花(けんか)とは、祭壇に一輪ずつ花を捧げて故人とお別れする作法のことです。全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)は、キリスト教式の通夜にあたる式について「仏式の焼香に当たる献花を行います」と説明しています。

つまり、仏式なら焼香をする場面で、花を捧げると考えるとイメージしやすいはずです。

全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)によると、キリスト教では本来、撒水(さっすい)や献香(けんこう)というやり方があるそうです。ただ、日本では献花が定着していると説明されています。

献花の花は自分で用意しなくていい

『花屋さんで買っていかないといけない?』と心配になる方もいますよね。実は、その必要はありません。

全互協は「献花の花は参列者が用意するのではなく、喪主側が用意します」としています。花は白菊か白いカーネーションがふつうだそうです。

会場では、係の人が順番に一輪ずつ手渡してくれます。自分の番が来たら受け取るだけで大丈夫です。

よく混同する言葉何のこと参列者が用意するか
献花式の中で一輪ずつ祭壇に捧げる花用意しない(喪主側が用意)
供花(きょうか・くげ)祭壇の周りに飾るために贈る花贈る場合は手配する
献花料・御花料キリスト教式で香典にあたる金封の表書き持参する場合は用意する

供花の贈り方は告別式のお花(供花)の送り方で詳しく紹介しています。

献花のやり方は4つの動きで覚える

ここでの結論

受け取る時は「花が右・茎が左」。祭壇に置く時は「茎を祭壇側」に向けます。最後は黙祷か一礼で締めくくります。

全互協が紹介している献花の手順を、覚えやすいように4つの動きに分けてみました。初めてでも、前の人の動きを見ながら進めれば落ち着いてできますよ。

献花の動きを、受け取る・向きを変える・捧げる・黙祷の4つに分けて順に示した図解
献花の4つの動き
  1. 受け取る:祭壇の手前で、花が右・茎が左にくるように両手で受け取ります。右手で花の下あたり、左手で茎の端を下から支えるように持つと安定します。
  2. 向きを変える:献花台の前に進んだら一礼し、花を手前に、茎を祭壇側に向けるように回します。
  3. 捧げる:茎を祭壇に向けたまま、両手でそっと献花台に置きます。
  4. 黙祷する:信者でない人は黙祷するか、深く一礼します。終わったら遺族に一礼して席に戻ります。

花の向きで迷いやすいところ

いちばん戸惑うのが、置く時の向きです。全互協の手順では「花を手前に向けて、献花台にささげます」とあります。

自分から見て花が手前、茎が祭壇の方を向く形です。受け取った時とは向きを変えることになるので、献花台の前でゆっくり回してみてください。

『向きを間違えたらどうしよう…』と緊張する方も多いはずです。ただ、会場によっては係の人が置き方を手で示してくれることもあります。迷ったら前の人の置き方に合わせれば十分です。

一礼と黙祷のタイミング

一礼は、献花台の前に進んだ時と、花を置いて少し下がった時の2回が目安になります。

全互協によると、信者は花を捧げたあとに十字を切り、信者でない場合は黙とうするそうです。また、カトリックでは十字を切り、プロテスタントは深く一礼するか黙祷をささげると説明しています。

信者でない人が無理に十字を切る必要はありません。静かに目を閉じて故人をしのべば、それで気持ちは伝わります。

献花と焼香はどう違う?並べて比べてみた

ここでの結論

どちらも「故人へのお別れを形にする作法」です。違うのは手に持つ物と、最後の祈り方くらいです。

『焼香ならできるのに、献花だと急に不安になる』という声はよく聞きます。実は、流れそのものはとても似ているんです。

焼香の手順は、全互協と全葬連の説明をもとに、献花と並べて比べてみました。

比べる点献花焼香(抹香)
主に行う式キリスト教式、無宗教の式など仏式
手に持つ物喪主側が用意した花一輪右手の三本の指でつまむ抹香
前後の礼遺族と祭壇に一礼僧侶・遺族と遺影に一礼
最後の祈り方黙祷または一礼(信者は十字を切ることも)合掌
数珠使わないのが一般的持っていく人が多い
順番喪主、遺族、一般参列者の順喪主、遺族、一般参列者の順

全葬連は告別式の流れとして、喪主、遺族、一般参列者の順に焼香または献花をすると説明しています。どちらの作法でも、呼ばれる順番は同じと考えてよさそうです。

数珠について

数珠は仏式で合掌や焼香に使う物と説明されています。キリスト教式の告別式では、数珠を出さずにバッグにしまっておくのが落ち着いた振る舞いです。

仏式の手順をおさらいしたい方は告別式の焼香のやり方を読んでみてください。

キリスト教式・無宗教式の告別式で戸惑いやすいこと

ここでの結論

キリスト教式では、お悔やみの言葉や表書きが仏式と少し違います。無宗教式は遺族が内容を決めるので、案内や係の人の説明に合わせるのがいちばん確実です。

献花の動きそのものより、周りのふるまいで迷うことのほうが多いかもしれません。式ごとに気をつけたい点を見ておきましょう。

キリスト教式の告別式

全互協は、キリスト教の場合でも献花に代わって、仏教と同じような焼香を行うことがあると説明しています。案内に献花と書いていなくても、会場で献花台が用意されていれば、そちらに合わせて大丈夫です。

お悔やみの言葉は、仏教の言葉を避けるのが基本です。全互協は「冥福」「供養」「成仏」などは仏教用語なので、キリスト教では使わないとしています。

『ご愁傷さまです、は言っていいの?』と迷う方もいますよね。ここは出典で考え方が分かれています。全互協は使えないとし、全葬連は一般的な言葉として紹介しています。

迷う時は、全互協が例に挙げている次のような言い方にしておくと安心です。

声をかける時の言い方
  • 「安らかな眠りをお祈りいたします」
  • 「突然のことで、言葉もありません」
  • 「どうぞお力を落とされませんように」

カトリックとプロテスタントの式の流れはキリスト教の告別式で紹介しています。

無宗教の告別式

全互協によると、葬儀は仏式・神式・キリスト教式のほかに、特定の宗教によらない無宗教葬で営まれる場合もあるそうです。

無宗教の式では、宗教の作法がない分、遺族が式の内容を決めます。献花で故人を送る形を選ぶ家もあり、黙祷や一礼のタイミングも会場によってさまざまです。

全互協は、無宗教葬では香典や供物を辞退したり、香典を寄付したりするケースも多いと説明しています。案内状に辞退の言葉がないかを先に見ておきましょう。

無宗教の告別式に行く前に見ておくこと
  • 案内状に香典や供花を辞退する言葉がないか見る
  • 服装の指定(平服など)がないか確かめる
  • 献花の有無を案内状や会場の掲示で確かめる
  • 当日は係の人の説明を聞いてから動く

無宗教の式の流れは無宗教の告別式(お別れ会形式)で詳しく紹介しています。

告別式の献花でよくある相談に答えます

ここでの結論

花の向き、香典と献花料の関係、名前の札など、献花のまわりでは「どれが正解?」という相談が多く見られます。

Yahoo!知恵袋で「告別式 献花」に関する質問を見ると、閲覧の多い相談が3つありました。内容を要約して、答えをまとめます。

相談1:献花の花は、茎と花のどちらを祭壇に向けるの?

献花の時、茎を手前にして花を祭壇側に向けるのか、その逆なのか分からないという相談です。

答えは、茎を祭壇側、花を自分側に向けて置くのが全互協の手順です。受け取る時は花が右・茎が左なので、献花台の前で向きを変えます。

迷ったら、献花台に先に置かれている花と同じ向きにそろえてみてください。それがいちばん間違いのない合わせ方です。

相談2:香典と献花料を一緒に出してもいいの?

キリスト教式の告別式で、香典と献花料の二つを用意したけれど、一緒に出すのは変ではないかという相談です。

まず知っておきたいのは、献花料や御花料は「キリスト教式で香典にあたるお金」の表書きだということです。全葬連は、プロテスタントの表書きに献花料、全互協は御花料を挙げています。

つまり、香典と献花料は同じ役目のお金を別の名前で呼んでいるだけ、と考えられます。二つに分けず、一つの金封にまとめて「御花料」などの表書きで出すのが自然です。

表書きの選び方は告別式の香典は御霊前?御仏前?でまとめています。

相談3:親戚としてお花を贈る時、名前は夫婦連名?

献花用のお花に名前の札を付ける時、夫の名前だけでいいのか夫婦連名がいいのかという相談です。

ここで言う「名前の札が付くお花」は、式の中で一輪ずつ捧げる献花ではなく、祭壇の周りに飾る供花のことが多いです。札の名前の書き方は家や地域で考え方が違います。

迷った時は、親族の中で書き方をそろえるのがいちばんです。葬儀社に供花を頼む時に、ほかの親族がどう出しているかを聞いてみましょう。

よくある失敗

献花と供花を同じものだと思い込み、式の当日に花束を持っていってしまうケースがあります。式で捧げる花は喪主側が用意するので、当日は手ぶらで大丈夫です。

献花の前後で気をつけたい身だしなみとふるまい

ここでの結論

服装は仏式の告別式と同じ考え方でかまいません。花を両手で扱うので、手元がすっきりしていると動きやすくなります。

献花だからといって、服装の決まりが大きく変わるわけではありません。黒を基調にした落ち着いた服で参列すれば十分です。

ただ、献花は両手で花を持つ作法です。大きなバッグを肩にかけたままだと、花を回す時に引っかかることがあるんです。

献花の列に並ぶ前に整えておきたい手元の様子。黒いバッグと白い花が置かれた受付の机
献花の列に並ぶ前に
  • バッグは小さめのものにするか、席に置いておく
  • コートや手荷物は所定の場所に預けておく
  • 数珠はバッグにしまっておく
  • 携帯電話の音が鳴らないようにしておく

全互協は葬儀・告別式について、帽子やコート、手荷物は所定の場所に預けてから会場に入ると説明しています。献花の時に両手が空くよう、先に身軽にしておきましょう。

服装をもう一度確かめたい方は告別式の服装も参考になります。

献花の列でのふるまい

前の人の献花が終わるまでは、少し距離を置いて静かに待ちます。全葬連は焼香について、前の人が終わるまで距離を置いて待つことや、私語を慎むことを挙げています。献花でも同じ心がけで大丈夫です。

花を置いたあとは、遺族の方に一礼してから席に戻ります。言葉をかけたくなっても、列が続いている時は会釈にとどめておくと、遺族の負担になりません。

『一言くらい声をかけたほうがいい?』と迷うかもしれません。ただ、式の最中は短い会釈で気持ちは伝わります。話したいことがあれば、式が終わってからにしましょう。

もしもの時の相談先も知っておくと安心

献花の作法を調べていると、『自分の家の時はどんな式にするんだろう』と考えることもありますよね。

キリスト教式や無宗教式など、形を選べる葬儀も増えています。夜中や休日でも電話で相談できる葬儀社を一つ知っておくと、いざという時に慌てずにすみます。

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よくある質問

告別式の献花で、花はどちら向きに置けばいいですか?

全互協の手順では、茎を祭壇側、花を自分側に向けて献花台に置きます。受け取る時は花が右・茎が左なので、献花台の前で向きを変えます。迷ったら、すでに置かれている花の向きにそろえれば大丈夫です。

信者ではないのですが、十字を切ったほうがいいですか?

切らなくてかまいません。全互協は、信者でない場合は黙とうすると説明しています。静かに目を閉じるか、深く一礼すれば十分です。

献花のお花は自分で持っていくのですか?

持っていく必要はありません。全互協によると、献花の花は喪主側が用意します。会場で係の人から一輪ずつ受け取ります。

献花がある告別式でも数珠は必要ですか?

数珠は仏式で合掌や焼香に使う物と説明されています。キリスト教式の告別式ではバッグにしまっておき、献花の時は両手で花を持ちましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 告別式の献花は、仏式の焼香にあたるお別れの作法
  • 花は喪主側が用意するので、参列者は手ぶらでよい
  • 動きは「受け取る・向きを変える・捧げる・黙祷」の4つ
  • 置く時は茎を祭壇側、花を自分側に向ける
  • 信者でなければ十字は切らず、黙祷か一礼で締めくくる
  • 献花料や御花料は、キリスト教式で香典にあたるお金の表書き
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告別式ガイド 編集部

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