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告別式の会場に着いて、受付の机が見えたとたん『何て言って、何から出せばいいんだっけ』と急に緊張してしまう方もいるはずです。
結論から言うと、告別式の受付は「一礼・お悔やみ・香典・記帳・返礼品」の5つの手順で進みます。挨拶はひと言で十分で、あとは受付の人の案内に合わせれば大丈夫ですよ。
この記事では、受付での動きを5つの手順に分け、代理や連名、会社名で記帳する時の書き方見本も表で紹介しますね。
告別式の受付とは?いつから開いている?
告別式の受付は、参列者が記帳し、香典を預ける場所です。受付が始まる時間は会場や地域で違うので、開式の時刻から逆算して、余裕をもって着いておきましょう。
告別式は、故人と縁のあった人が最後のお別れをする儀式です。会場の入口には受付が置かれ、参列者の名前を残す芳名帳(ほうめいちょう)への記帳と、香典の受け取りが行われます。告別式そのものの意味は告別式とはで紹介しています。
受付に座っているのは、遺族ではないことも多いんです。全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、受付係は近親者以外の人に頼むとしていて、親戚や近所の人、会社の人などが務めることがあります。

告別式の受付の時間はいつから?
受付が始まる時間は、案内によって幅があります。出典ごとの記載をまとめました。
| 出典 | 受付と着席の目安 |
|---|---|
| 全互協(葬儀の式次第) | 式の始まる10分前には席に着く |
| 全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連) | 葬儀と告別式を分ける例で、開式の10分前には受付開始 |
| 宇都宮市の資料(宇都宮市とその近郊) | 会葬者の受付は式開始の概ね60分前から始まることが多い |
受付が早く開く地域もあれば、開式の直前に始まる会場もあります。全互協は、告別式だけに参列する場合、参列者が少ないと予定より早く終わることもあるので、余裕をもって着くようにとしています。
到着の目安は告別式には何分前に行く?で詳しく紹介しています。
早く着いた時・遅れて着いた時
受付が始まる前に着いてしまったら、受付の机の前で待たず、ロビーなど邪魔にならない場所で静かに待ちましょう。受付の準備をしている人に話しかけ続けると、準備の手を止めてしまいます。
反対に、開式に遅れて着いた時は、受付が片づけられていることもあります。その時は会場の係の人に声をかけ、記帳と香典をどうすればいいか尋ねれば大丈夫です。
「遅くなり申し訳ありません。記帳はどちらでさせていただけますか」
「こちらでお預かりします。式はもう始まっていますので、後ろのお席へどうぞ」
遅れて入る時は、焼香の列の流れを止めないよう、係の人の案内に合わせて静かに席に着きましょう。
受付の流れは5つの手順:一礼・お悔やみ・香典・記帳・返礼品
受付での動きは、5つの手順で覚えておくと迷いません。記帳と香典のどちらが先かは会場で違うこともあるので、受付の人の声かけに合わせましょう。
- 受付の前で一礼する
- 「この度はご愁傷様でございます」と短くお悔やみを伝える
- 袱紗から香典を出し、表書きを相手に向けて両手で渡す
- 芳名帳に名前と住所を書く
- 会葬御礼(返礼品)を受け取り、一礼して式場へ進む

受付に並ぶ前にしておきたいこと
受付で慌てないコツは、列に並ぶ前に準備をすませておくことです。受付の前でかばんを探らなくてすむよう、次の順番で整えておきましょう。
- コートや大きな荷物を、所定の場所に預ける
- 袱紗に包んだ香典を、バッグの取り出しやすい所に移す
- 携帯電話の音が鳴らないようにする
- 数珠は席に着いてから出すつもりで、念珠袋にしまっておく
香典と数珠を一度に手に持つと、袱紗を開く時に手がふさがってしまいます。受付では香典だけを出せる状態にしておくと、落ち着いて動けますよ。
手順1・2:一礼とお悔やみ
受付の順番が来たら、まず軽く一礼します。そのあと、声を落としてお悔やみを伝えましょう。
受付での挨拶は、ひと言で十分です。受付の人とのやり取りは、例えばこんなふうになります。
「この度はご愁傷様でございます」
「本日はお忙しいところ、ありがとうございます」
『もっと何か言ったほうがいいのかな』と思うかもしれませんね。でも実は、受付は後ろに参列者が並んでいる場所なので、短いほうが思いやりなんです。
手順3:香典を出す
香典は、袱紗(ふくさ)に包んで持っていき、受付の前で取り出します。全葬連は、袱紗から金封を取り出して袱紗を畳み、金封の下に敷いて、表書きを相手が読める向きにして両手で差し出すとしています。
渡す時の言葉は「ご霊前にお供えください」「お香典です」などで十分です。香典を渡す言葉やタイミングは告別式で香典を渡す時の言葉とタイミングで紹介しています。袱紗の包み方は告別式の袱紗をご覧ください。
手順4:記帳する
芳名帳に、名前と住所を書きます。全葬連は、受付で芳名帳に名前と住所を記入するとしています。
字は、ていねいに読みやすく書けば大丈夫です。遺族はあとで芳名帳を見て、誰が来てくれたかを確かめたり、お礼状を送ったりします。住所は番地まで、省略せずに書いておきましょう。
手順5:返礼品を受け取る
受付では、会葬御礼として、お礼状と品物を渡されることが多いです。会葬礼状は、清め塩やハンカチなどとセットにして渡すのが一般的と、辞書の葬儀用語の項目は説明しています。
返礼品を受付で渡さず、式が終わった後に出口で手渡す会場もあります。全葬連は、告別式の後に会葬礼状や香典返しを会場の出口で手渡すことがあるとしています。
返礼品を差し出されたら、「恐れ入ります」と軽く頭を下げて受け取ります。受付で渡されなくても、出口で配られることがあるので心配いりませんよ。
受付で受け取った物は帰ってから
会葬礼状と一緒に、小さな袋に入った清め塩を渡されることがあります。全互協は、最近では塩は会葬礼状にセットされているものを使うケースが多くなったとしています。
一方で、浄土真宗では清めはないと全互協は説明しています。清め塩を使うかどうかは、宗派や家の考え方で違います。帰宅後の扱いは告別式から帰ったら清め塩で確かめてみてください。
芳名帳の書き方と記帳の仕方:代理・連名・会社名の見本
芳名帳の書き方で迷うのは、自分以外の名前を書く時ですよね。代理で来た時や、夫婦や同僚と連名の時、会社として参列した時の記帳の見本を表にしてみました。
芳名帳には、本来参列する人の名前と住所を書きます。代理なら名前の横に「代」、妻が夫の代わりなら「内」を添えると、遺族に誰の代わりか伝わります。
| 場面 | 芳名帳の書き方の見本 | ポイント |
|---|---|---|
| 自分一人で参列 | 〇〇 △△(住所も書く) | 名前はフルネーム。住所は番地まで |
| 夫婦で参列 | 〇〇 △△・□□(連名で) | 全葬連は、夫婦は連名で記入するのが一般的としている |
| 上司の代理で参列 | 上司の名前を書き、その左横に「代」 | 自分の名前を小さく添えておくと分かりやすい |
| 妻が夫の代わりに参列 | 夫の名前を書き、その左下に小さく「内」 | 夫婦の関係が遺族に伝わる |
| 会社として参列 | 会社名・部署名・名前(会社の住所) | 会社の住所を書くと、遺族があとで確かめやすい |
| 同僚何人かで参列 | 一人ずつ記帳する | 香典がまとめてでも、名前は一人ひとり残すと遺族に伝わる |

全葬連は、香典袋の名前の書き方も説明しています。上司の代理で参列する時は、本来来る人の名前を中央に書き、その左横に「代」の字を書く形です。夫の代理で妻が出る時は、夫の名前の左下に小さく「内」とします。
芳名帳でも、同じ形で書いておくと遺族に伝わりやすいですよ。
連名で香典を出した時の記帳
同僚や友人と何人かで香典をまとめて出すこともありますよね。香典袋の書き方として、全互協は連名の場合は目上の人から順に右から書くとしています。全葬連は、3名以上の時は代表者の名前に「外一同」と添える書き方を紹介しています。
芳名帳には、香典袋の名前とは別に、参列した人が一人ずつ名前を書いておくと親切です。遺族があとでお礼をする時に、誰が来てくれたかが分かりやすくなりますよ。
代理で受付をする時の挨拶
代理の時は、誰の代わりに来たのかを受付で短く伝えましょう。例えば、こんな言い方です。
「〇〇株式会社の△△の代理で参りました。この度はご愁傷様でございます」
「ご丁寧にありがとうございます。こちらにご記帳をお願いいたします」
上司から香典を預かっている時は、上司の香典を先に出し、自分も香典を包んでいるなら続けて渡します。記帳も、上司の分と自分の分を分けて書くと、遺族があとでまとめやすくなります。
記帳の仕方で気をつけたいこと
- 名前はフルネームで、読みやすい字で書いたか
- 住所は都道府県から番地まで書いたか
- 会社関係なら会社名と部署名を添えたか
- 代理の時は「代」、妻が夫の代わりの時は「内」を添えたか
- 香典を出した人と記帳の名前がそろっているか
受付に筆記具が置いてあれば、それを使えば大丈夫です。全葬連は告別式の持ち物に筆記用具を挙げているので、念のため黒のペンを一本持っておくと安心です。
告別式の受付マナーと服装
受付は、告別式の会場でいちばん最初に遺族側の人と接する場所です。受付で気をつけたいマナーを確かめておきましょう。
受付では、声を落として短く挨拶し、後ろの人を待たせないように動くことがいちばんのマナーです。コートや大きな荷物は、受付の前に預けておきましょう。
全互協は、帽子やコート、手荷物などがあれば所定の場所に預けてから会場に入るとしています。受付で袱紗を開いたり記帳したりする時に、両手が空いていると落ち着いて動けますよ。
- 受付の前でかばんの中から香典を探して、列を止めてしまう
- 受付の人と故人の話を長く続けてしまう
- 香典を袱紗に包まず、かばんから直接出してしまう
- 記帳の住所を省略して、遺族がお礼状を送れなくなる
受付の時の服装
受付で目立たない服装は、式場での服装と同じです。黒を基本に、光沢や飾りを控え、肌の露出を控えた喪服を選びます。
受付の前でコートを脱ぎ、冬場でも式場の中では喪服の姿になっておきましょう。服装の選び方は告別式の服装で紹介しています。
携帯電話は受付の前に
受付の列に並ぶ前に、携帯電話の音が鳴らないようにしておきましょう。全葬連の案内には、電源を切るとするページと、マナーモードに設定するとするページがあります。
迷ったら電源を切っておくと、どちらの考え方でも安心です。式の最中に振動音が響くこともあるので、早めに確かめておきたいですね。
こんな時はどうする?受付で迷う場面
告別式の受付では、ふだんの参列とは少し違う場面に出会うこともあります。迷いやすい場面と考え方をまとめました。
| 場面 | 考え方の例 |
|---|---|
| 通夜で香典を渡した | 告別式の受付では記帳だけをする。「昨日お参りさせていただきました」と添えてもいい |
| 香典辞退と案内されている | 受付では一礼と記帳だけにする |
| 受付が混んでいる | お悔やみは短くし、焼香の時に遺族へ目礼で伝える |
| 受付が見当たらない | 会場の係の人に、記帳と香典の場所を尋ねる |
| 「新生活」の受付がある | 地域の習わしなので、案内に従って並ぶ |
全葬連は、受付が混雑している時は、お悔やみは焼香の際に遺族に直接伝えるように、としています。香典を辞退する告別式での考え方は香典辞退の告別式で紹介しています。
「新生活受付」とは
群馬県など一部の地域には、香典を少額にとどめ、お返しを辞退する「新生活」という習わしがあります。群馬県の資料では、戦後に始まった新生活運動が、葬儀の習わしとして続いてきたと説明されています。
高崎市は、市内の葬儀会場の受付の多くに「新生活受付」が特設されているとしています。こうした受付がある時は、地域の人の並び方を見て、案内に従えば大丈夫です。地域ごとの習わしは地域による告別式の違いで紹介しています。
家族葬などで受付がない時
家族・親族を中心に営む家族葬では、受付を置かないこともあります。会場に着いて受付の机が見当たらない時は、遺族か葬儀社の係の人に、記帳や香典をどうすればいいか尋ねてみましょう。
香典を辞退している家族葬もあるので、案内状や連絡の内容を前もって見直しておくと安心です。家族葬の告別式に参列する時の考え方は家族葬の告別式で紹介しています。
受付を頼まれた時は
『受付をお願いできる?』と、受付係を頼まれることもありますよね。参列者を迎える側になるので、挨拶の返し方や香典の預かり方が変わります。受付係の動き方は告別式の受付係のやり方で詳しく紹介しています。
知恵袋でよくある相談:告別式の受付
Yahoo!知恵袋にも、告別式の受付についての相談がたくさん寄せられています。閲覧の多い相談から3つ選び、要点をまとめてお答えしますね。
告別式の開式の15分ほど前に受付で香典だけを渡して帰ってもいいか、その場合は線香をあげないのか、という相談です。
都合でどうしても式に出られない時は、受付で記帳して香典を預け、短くお悔やみを伝えて帰る形もあります。受付の人に「本日は所用でこれで失礼いたします」とひと言添えておきましょう。
全互協は、告別式だけに参列する場合は、決められた時間内に焼香すればよいとしています。時間に余裕があるなら、焼香までして帰ると、より気持ちが伝わりますよ。途中で帰る時のふるまいは告別式の途中退席・途中参加で紹介しています。
通夜の受付で挨拶して香典を渡したけれど、翌日の告別式の受付で、昨日渡したことをどう伝えればいいか、という相談です。
告別式の受付では、一礼してお悔やみを伝え、記帳だけをすれば大丈夫です。香典を出さないことを気にする必要はありません。
全葬連は、通夜と告別式の両方に出る場合、香典はどちらか一方に包むのが一般的としています。ひと言添えるなら、こんな言い方が自然です。
「昨日お参りさせていただきました。本日もよろしくお願いいたします」
「重ね重ね」「再び」などの重ね言葉は避けたいので、このくらいの言い方にしておきましょう。
告別式の受付で香典を渡す時、どんな言葉をかけて渡すのがいいのか、という相談です。
「この度はご愁傷様でございます」とお悔やみを伝えてから、「ご霊前にお供えください」と添えて両手で差し出せば十分です。全葬連は、ほかに「お香典でございます」「心ばかりですが、お受け取りください」といった言葉も紹介しています。
遺族にかける言葉全般は告別式で遺族にかける言葉でまとめています。
自分や家族のもしもの時のために
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よくある質問
告別式の受付では、どんな挨拶をすればいいですか?
一礼して「この度はご愁傷様でございます」と短く伝えれば十分です。香典を渡す時は「ご霊前にお供えください」と添えて両手で差し出します。
告別式の受付は何時から始まりますか?
会場や地域で違います。全葬連の例では開式の10分前に受付開始、宇都宮市の資料では式開始の概ね60分前から始まることが多いとされています。余裕をもって着いておきましょう。
芳名帳には何を書けばいいですか?
名前と住所を書きます。会社関係なら会社名と部署名を添え、代理の時は本来参列する人の名前の横に「代」を書いておくと遺族に伝わります。
告別式の受付に行く時の服装は?
式場での服装と同じで、黒を基本に光沢や飾りを控えた喪服を選びます。コートは受付の前に脱いで預けておきましょう。
通夜で香典を渡した場合、告別式の受付ではどうすればいいですか?
告別式の受付では記帳だけで大丈夫です。一礼してお悔やみを伝え、「昨日お参りさせていただきました」と添えてもかまいません。
まとめ
- 告別式の受付は「一礼・お悔やみ・香典・記帳・返礼品」の5つの手順
- 受付が始まる時間は会場や地域で違うので、余裕をもって着く
- 芳名帳には名前と住所を書き、代理は「代」、妻が夫の代わりは「内」を添える
- 受付では声を落として短く挨拶し、後ろの人を待たせない
- 通夜で香典を渡したら、告別式の受付では記帳だけでいい





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