地域による告別式の違い|前火葬(骨葬)や香典の習わし

地域による告別式の違いを紹介する記事のアイキャッチ。座卓の上の白い花と袱紗

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引っ越し先や、配偶者の実家のある地域で告別式に参列することになり、『自分の知っている葬儀と同じでいいのかな』と不安になっていませんか。地元の人に聞きにくいことほど、気になりますよね。

結論から言うと、告別式は火葬の順番、香典の習わし、出棺や収骨のやり方などが地域で違うことがあります。ただ、参列者がすることの基本は全国で同じなので、違いが出やすい所だけ前もって確かめておけば大丈夫です。

ここでは、地域で違いが出やすい項目と確かめ先、香典の「新生活」、沖縄の告別式で迷った時の考え方をお伝えしますね。

目次

告別式は地域でどこが違う?違いが出やすい項目と確かめ先

先に結論

地域で違いが出やすいのは、火葬の順番、香典の習わし、棺の運び方、収骨、当日の法要や納骨です。迷ったら、案内をくれた人か喪家が頼んでいる葬儀社に聞くのがいちばん確かです。

葬儀の業界団体や自治体の資料を見ると、地域による違いがいくつも紹介されています。参列する前に気にしておきたい項目を、確かめ先と一緒にまとめました。

違いが出やすい項目違いの例参列者への影響確かめ先
火葬の順番告別式の前に火葬をする地域がある告別式の後に出棺がない案内状、案内をくれた人
香典の習わし「新生活」として少額にし、お返しを辞退する地域がある受付が分かれていることがある地元の親族、会場の受付
水引の色黄白の水引を使う地域がある袋を選ぶ時に迷う地元のお店、親族
棺の運び方足と頭のどちらを先にするかが違う見送りの時に驚かずにすむ葬儀社
収骨骨壺にすべて納めるか、一部だけか火葬場へ同行する時に関わる葬儀社、火葬場
当日の法要・納骨初七日や三十五日、納骨まで同じ日に行う地域がある一日の予定が長くなる喪家、葬儀社
告別式で地域による違いが出やすい項目と、迷った時の確かめ先を並べた図解

『全部覚えないといけないの?』と思うかもしれません。実は、参列者が前もって知っておきたいのは「火葬の順番」と「香典の習わし」の2つくらいです。残りは、当日の案内に合わせれば困りません。

告別式そのものの意味は告別式とは?で紹介しています。

火葬が先の地域もある:前火葬(骨葬)とは

ここでの結論

告別式の前に火葬をすませ、遺骨を祭壇に置いて告別式を行う形を「骨葬(こつそう)」と言います。「前火葬」と呼ばれることもあります。

全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、関東北部より北の地域では、火葬を先に行い遺骨で葬儀をする骨葬を行うこともあると説明しています。

国立歴史民俗博物館の研究報告に載った論文でも、火葬の位置には「通夜、葬儀・告別式、火葬」の型と「通夜、火葬、葬儀・告別式」の型の2つがあると紹介されています。2015年に出された論文の調査時点の事例ですが、東北地方の秋田県や九州地方の熊本県などで火葬が先の型が多いとされています。

2つの型の順番の比べ方は、通夜・葬儀・告別式の順番で時間軸の表にしています。

骨葬の告別式に参列する時に変わること

参列者の動きは、火葬が後の告別式とほとんど同じです。ただ、いくつか違う所があります。

骨葬の告別式で知っておきたいこと
  • 祭壇には棺ではなく遺骨が置かれている
  • 告別式の後に出棺がないので、閉式で帰ってよい
  • 喪主の挨拶は、出棺の時ではなく式の最後になる
  • 案内状に、告別式より前の時刻で火葬が書かれていることがある
骨葬(前火葬)の告別式に参列する時に、火葬が後の告別式と変わる点をまとめた図解

全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)は、火葬が済んでいて出棺が行われない場合は、喪主の挨拶を葬儀や告別式の最後の場で行うと説明しています。

香典の習わし:「新生活」と水引の色

ここでの結論

一部の地域には、香典を少額にとどめ、香典返しを辞退する「新生活」という習わしがあります。参列する地域の習わしが分からない時は、地元の親族に聞いておくと安心です。

告別式の香典の「新生活」とは

群馬県の公式サイトに載っている資料によると、新生活運動は、終戦直後に生活を合理化して家計の負担を軽くするために始まった全国的な運動です。中身は冠婚葬祭の合理化が多くを占めていたと言われています。

運動が全国的に下火になったあとも、群馬県内では、香典を少額にとどめてお返しを辞退するという葬儀の習わしとして続いてきたそうです。

自治体公式に案内されていること
群馬県高崎市香典の額の目安を申し合わせ、お返しは辞退して礼状だけ受け取る。葬儀会場の受付の多くに「新生活受付」が設けられている
埼玉県入間市香典の額に上限を設け、不祝儀袋の左上に新生活運動のシールを貼る。香典返しは受けない

高崎市の申し合わせでは、施主は会葬の御礼状を用意し、お返しは用意しないようにしよう、とも呼びかけています。入間市は、シールを市役所の窓口や地区センター、斎場の窓口に用意していると案内しています。

『新生活の受付って、どちらに並べばいいの?』と迷った時は、地元の親族と同じ受付に並べば大丈夫です。新生活は、公式に確かめられたのは一部の地域の習わしなので、ほかの地域で同じだとは限りません。

水引の色も地域で違うことがある

香典袋の水引は、黒白や双銀が一般的とされています。全葬連は、黄白の水引を主に西日本で使うものとして紹介しています。

どの色がよく使われるか分からない時は、地元の親族やお店の人に聞いてみるのが確実です。香典袋の選び方は告別式の香典袋の選び方で、金額の考え方は告別式の香典の金額はどう決める?でまとめています。

出棺・収骨・当日の法要の地域差

ここでの結論

棺を運ぶ向きや、骨壺に納める骨の量にも地域の違いがあります。参列者は案内に合わせればよく、遺族は葬儀社と相談しながら進めれば安心です。

全互協や全葬連、宇都宮市の資料などで紹介されている違いを並べてみました。

場面地域による違いの例出典
棺を運び出す向き関東では足が先、関西では頭が先全互協
釘打ち行う地域と、行わない地域・宗派がある全互協・全葬連・宇都宮市の資料
収骨関東ではすべての骨、関西ではのど仏を中心に一部の骨を納める風習がある全互協
当日の法要葬儀の後に初七日や三十五日の法要を合わせて行うことがある宇都宮市の資料
納骨葬儀の当日に納骨する場合も多い宇都宮市の資料
食事の呼び名葬儀の日に故人と囲む食事を「出立ち料理」と呼ぶ地域がある愛知の葬儀社の説明

全互協によると、関東と関西では骨壺の大きさも違うそうです。火葬場での流れは告別式のあとの火葬の流れで詳しく紹介しています。

火葬場の休みも地域で違う

友引の日に休む火葬場もあれば、友引でも開けている火葬場もあります。告別式の日取りに関わるので、遺族の方は葬儀社に確かめておきましょう。

沖縄の告別式の香典・服装・時間は?

ここでの結論

沖縄の告別式の香典や服装、時間について知りたい方は多いのですが、調べた範囲の公的な資料や業界団体の説明では、沖縄だけの決まりを示したものは見つかりませんでした。地元の親族や葬儀社に聞くのがいちばん確かです。

沖縄の告別式に参列することになり、『香典の額や袋、服装はこちらと同じでいいの?』と迷う方もいますよね。地域ごとの習わしは、家や集落によっても違うことがあります。

だからこそ、ネットの情報だけで決めずに、案内をくれた人に聞いてしまうのがいちばんです。例えば、こんなふうに聞けば失礼になりません。

「こちらの告別式に出るのは初めてで、香典や服装で気をつけることがあれば教えてもらえますか」
「香典の袋は、どこで買ったものを使えばいいかも聞いていいですか」

服装は全国共通の基本で考える

沖縄の告別式の服装で迷った時も、まずは全国共通の基本で考えておけば困りません。全葬連の服装の解説では、黒を基調にした落ち着いた色、光沢や飾りの少ないデザイン、肌の露出を控えることが基本とされています。

立場告別式の服装の基本(全葬連の解説)
男性黒の礼服、白無地のワイシャツ、黒無地のネクタイ、黒の靴下と光沢を抑えた黒の革靴
女性黒のワンピース、スーツ、アンサンブル。ひざが隠れる丈、黒のストッキングとパンプス

暑い時期の参列なら、夏の告別式の服装も参考になります。

時間は案内で確かめる

沖縄の告別式の時間についても、地域全体の決まりを示した資料は見当たりませんでした。全互協は、葬儀・告別式の時間は火葬場の予約状況と関係していると説明しています。開始時刻は案内状や連絡をくれた人に確かめておきましょう。

よくある失敗

「この地域はこうらしい」というネットの情報だけを頼りに準備して、当日の会場の様子と違って戸惑うケースがあります。地域の習わしは家ごとにも違うので、身近な人の話をいちばん大切にしてください。

地域の告別式でよくある相談に答えます

ここでの結論

よく見られるのは、香典の金額や袋の選び方、参列した時の周りの装いの違いについての相談です。

Yahoo!知恵袋で「告別式 香典 沖縄」などに関する質問を見ると、閲覧の多い相談がいくつかありました。内容を要約して、答えをまとめます。

相談1:親から教わった香典の額と、調べた額が違って迷う

沖縄の告別式に参列するにあたり、親から聞いた香典の額と、自分で調べた額が違って迷っているという相談です。

香典の額は、故人との関係の深さや地域、家の習わしで変わります。地域の習わしは身近な人のほうがよく知っているので、まずは親の話を大事にしてみてください。

同じ立場で参列する親族や知人と額をそろえておくと、受付でも迷いません。

相談2:地元の香典袋はどれを選べばいい?

沖縄県の葬儀や告別式で使う香典袋について、どれを選べばいいか分からないという相談です。

迷った時は、地元の親族に「どの袋を使っている?」と聞いてしまうのが安心です。袋の形や水引の色は地域で違うことがあるので、身近な人に合わせれば間違いがありません。表書きは宗教や宗派で変わるので、喪家の宗教が分かれば合わせましょう。

相談3:参列したら、周りの装いが自分の知っているマナーと違った

本土出身で沖縄の告別式に参列したところ、周りの女性が真珠のネックレスを付けておらず、数珠を持っている人も見かけなかったという相談です。

実は、業界団体の解説でも、アクセサリーは結婚指輪以外は付けないとする説明と、一連の真珠なら付けてよいとする説明の両方があります。どちらが正しいというより、控えめにしておけばどちらの考え方にも沿えます。

地域の習わしと自分の知っているマナーが違う時は、周りの人に合わせて控えめにしておくのがいちばんです。アクセサリーの考え方は告別式のアクセサリーでまとめています。

遺族として地域の習わしに迷ったら

離れて暮らしていた親の告別式を、地元で出すことになった時なども、地域の習わしに迷いやすいものです。

その地域で葬儀を多く手がけている葬儀社なら、火葬の順番や香典の受付の分け方まで、地元のやり方を踏まえて相談に乗ってくれます。夜中や休日でも電話で相談できる所を知っておくと安心です。

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よくある質問

告別式の前に火葬をする地域はどこですか?

全互協は、関東北部より北の地域で骨葬を行うこともあると説明しています。国立歴史民俗博物館の研究報告の論文では、秋田県や熊本県などで火葬が先の型が多いと紹介されています。ただし調査時点の事例で、同じ県でも家や地域で違います。

香典の「新生活」とは何ですか?

香典を少額にとどめ、香典返しを辞退する一部の地域の習わしです。群馬県の資料や高崎市・入間市の案内で、葬儀の時の申し合わせとして紹介されています。

地域の習わしが分からない時は、誰に聞けばいいですか?

案内をくれた人や地元の親族に聞くのがいちばん確かです。遺族の方は、喪家が頼んでいる葬儀社に聞けば、その地域のやり方を教えてもらえます。

沖縄の告別式に参列する時の服装は?

沖縄だけの決まりを示した公的な資料は見つかりませんでした。全国共通の基本として、黒を基調にした落ち着いた服で、光沢や露出を控えれば困ることはありません。迷ったら地元の人に確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 告別式は、火葬の順番、香典の習わし、出棺や収骨のやり方などが地域で違うことがある
  • 告別式の前に火葬をする「骨葬(前火葬)」の地域では、告別式の後に出棺がない
  • 香典を少額にしてお返しを辞退する「新生活」は、一部の地域の習わし
  • 沖縄の告別式の香典や服装は、地元の親族や葬儀社に聞くのがいちばん確か
  • 迷ったら、身近な人の話と当日の会場の案内に合わせる
告別式ガイド

告別式ガイド 編集部

告別式の意味と流れ、時間と日程、服装・香典・焼香・挨拶などの参列マナー、喪主・遺族の準備と葬儀社の選び方までを、急な知らせでも落ち着いて動けるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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