告別式の費用はどう決まる?内訳と見積りの見方、公的な給付

告別式の費用の内訳と見積りの見方を紹介する記事のアイキャッチ。座卓に見積書と袱紗、数珠が置かれている

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身内が亡くなって葬儀社と打ち合わせをする時、いちばん不安なのが「結局いくらかかるのか」ですよね。

結論から言うと、告別式の費用は「葬儀社に払う物」「会場や火葬場に払う物」「お寺へのお礼」「飲食や返礼品」の4つの合計で決まります。

この記事では、見積書をこの4つに分けて確かめる方法と、あとから申請できる公的な給付をお伝えします。

目次

告別式の費用は何で決まる?まず4つの財布に分けて考える

先に結論

告別式の料金は、葬儀社のプラン代だけでは決まりません。会場や火葬場、お寺へのお礼、料理や返礼品は、支払い先も増え方も違います。
4つに分けて見ると、「どこが増えたのか」がすぐ分かるようになります。

葬儀の業界団体である全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)も、葬儀の費用をいくつかの区分に分けて説明しています。

全葬連の区分主な中身
葬儀基本費用棺、骨壺、祭壇、遺影写真、霊柩車、火葬料など
宗教者への謝礼お布施、戒名料、心付けなど
飲食接待費通夜振る舞い、精進落とし、会葬御礼など
その他返礼品、会場使用料、生花、案内状、礼状など

『でも、葬儀社に全部まとめてお願いするんだから、一つの金額じゃないの?』と思う方も多いはずです。

実は、お布施は喪主からお寺へ直接渡すのが一般的で、葬儀社の見積書には入らないことがあります。火葬料も、プランに含まれるかどうかが葬儀社ごとに違います。

「平均でいくら」より「うちの場合の中身」

告別式の費用は、呼ぶ人数、会場、宗教、お通夜をするかどうかで大きく変わります。

だからこそ、よその家の金額と比べるより、自分の家の見積書の中身を一つずつ見るほうが確かです。

通夜・告別式の費用は日ごとに分けられる?

『お通夜の分と告別式の分は、別々に請求されるの?』と気になる方もいるはずです。

多くの場合、棺や祭壇、式場、運営の人手は2日間を通した一式として見積もられます。日ごとに分かれやすいのは、料理とお寺へのお礼です。

費用の項目お通夜の日告別式の日
棺・祭壇・遺影2日間を通して一式のことが多い同じ物を使う
式場何日使う前提かを確かめる同じ
料理通夜振る舞い精進落とし
返礼品お通夜に来た人の分告別式に来た人の分
火葬料・霊柩車かからない出棺と火葬でかかる

お通夜をしない一日葬なら、通夜振る舞いの料理はいりません。その代わり、安置の日数や式場を使う日数の扱いは葬儀社ごとに違うので、見積書で確かめておきましょう。

告別式そのものの意味や当日の流れは、告別式とはで紹介しています。

この記事で金額の相場を書かない理由

葬儀の費用は地域や式の形、人数で大きく違い、平均の数字が自分の家に当てはまるとは限りません。この記事では、金額を書くのは公的な給付だけにしています。

見積書を4つに分けて確かめる表

ここが大事なところです

見積書を受け取ったら、まず各項目を4つの区分のどれかに振り分けてみてください。どこにも入らない項目や、どこにも書かれていない区分があれば、そこが質問するところです。

区分主な中身支払い先見積書で確かめること人数で変わる?
葬儀社に払う物棺、祭壇、遺影、搬送、安置、運営の人手葬儀社プランに何が含まれ、何がオプションか変わりにくい
会場や火葬場に払う物式場の使用料、火葬料、控室斎場・火葬場(葬儀社が立て替えることも)火葬料がプランの中か外か、安置の日数変わりにくい
お寺へのお礼お布施、御車代、御膳料お寺など宗教者見積書に入っているか、別に用意するか変わらない
飲食や返礼品精進落とし、会葬御礼、返礼品葬儀社や仕出し店など1人あたりの単位と、想定人数大きく変わる
告別式の費用を4つの区分に分けて見積書を確かめる図解

葬儀社に払う物

棺や祭壇、遺影写真、搬送、運営のスタッフなど、葬儀社のプランの中心になる部分です。

祭壇は花の量や大きさで選べることが多く、「プランの祭壇から変えると追加になるか」を聞いておくと安心です。

全葬連は、追加料金になりやすい物として、安置料やドライアイス代、宗教者へのお礼、飲食接待費、返礼品を挙げています。

会場や火葬場に払う物

式場の使用料と火葬料は、使う施設で決まります。公営の斎場では、住民かどうかで使用料や火葬料が変わる所があります。

例えば南多摩斎場は、構成する市の住民の火葬料を無料と案内しています。施設ごとの決まりは告別式の場所の選び方で紹介しています。

見落としやすいところ

「プラン一式」と書かれていても、火葬料は別という葬儀社があります。安置の日数がプランの日数を超えると追加になる場合もあるので、日程が延びそうな時は先に聞いておきましょう。

お寺へのお礼

お布施や御車代、御膳料は、喪主からお寺へ直接渡すことが多いお金です。葬儀社の見積書に入っていないからといって、かからないわけではありません。

お布施の考え方や渡し方は告別式のお布施にまとめています。金額はお寺に尋ねてよいとされているので、遠慮しすぎなくて大丈夫です。

飲食や返礼品

精進落としの料理、会葬御礼、返礼品は、人数に合わせて増えたり減ったりします。

公正取引委員会が2005年に公表した調査も、会葬礼状や仕出し料理は人数で変わる費用だと説明しています。想定より人が増えれば、その分が追加料金になります。

例えばこんな場面です。

「料理は何人分で見積もっていますか?」「ご親族の方の人数で計算しています」

この人数が当日増えれば、そのぶん費用も増えます。

打ち合わせでそのまま使える聞き方

質問の言葉が出てこない時は、次の言い方をそのまま使ってみてください。

確かめたいこと聞き方の例
プランの範囲「このプランに含まれていない物を、全部教えていただけますか」
火葬料「火葬料はこの見積りの中に入っていますか」
安置の日数「日程が1日延びた場合、何が追加になりますか」
人数の変化「料理と返礼品は、人数が増えた時どうなりますか」
お寺へのお礼「お布施はこちらで別に用意するものですか」精進落としの流れは告別式のあとの食事、返礼品の考え方は告別式の香典返しも参考にしてみてください。

通夜・告別式の費用が見積りより増えやすいところ

先に結論

費用が増えるのは、多くの場合「人数」「日数」「プランに含まれない物」の3つです。打ち合わせの段階で、この3つを言葉にして確かめておくと慌てずにすみます。

国民生活センターは2026年6月に、葬儀サービスの料金トラブルが依然として多いと注意を呼びかけました。全国の消費生活センターなどへの相談は、年間で900件前後あるそうです。

寄せられた相談には、チラシや広告で見たプランで頼んだのに、打ち合わせで高いプランを案内されたという事例が並んでいます。明細を見たら、含まれていると思っていた物が別料金だった、という相談もありました。

『大切な人を送る時に、お金のことを細かく聞くのは気が引ける…』

そう感じるのは自然なことです。ただ、聞かずにあとで困るより、打ち合わせで聞いておくほうが家族みんなが落ち着いて送り出せます。

国民生活センターのリーフレットにある確認項目
  • 葬儀の実施日数は?
  • 参列者の人数は?
  • 契約に含まれている項目は?
  • 含まれていない項目は別料金?
  • 追加サービスの内容は?料金は?

打ち合わせは一人でしない

国民生活センターは、葬儀社との打ち合わせは親族や第三者など複数で行うよう勧めています。喪主一人だと、聞き漏らしや確認不足が起こりやすいからです。

「私が説明を聞くから、あなたはメモをお願いね」と役割を分けておくと、あとで見積書と照らし合わせやすくなります。

「家族葬だから安い」とは限らない

国民生活センターの注意喚起の副題は「『家族葬だから安い』と思っていませんか?」でした。

家族葬や一日葬は、葬儀社によって取り扱う範囲が違うことがあります。言葉のイメージではなく、人数、日数、料金の中身を確かめるよう勧められています。

葬儀の形費用の見積りで確かめたいこと
一般葬参列者の人数の見込みと、料理・返礼品の数の決め方
家族葬何人までを想定したプランか、人数が増えた時の扱い
一日葬お通夜がない分、式場を何日使う前提か、安置の日数
直葬(火葬式)火葬場での読経をお願いする時のお礼、安置の日数

一日葬の流れは一日葬とは、家族葬の呼ぶ範囲は家族葬の告別式で詳しく紹介しています。

申請できる公的な給付:葬祭費と埋葬料

先に結論

亡くなった方が入っていた健康保険から、葬儀に関わる給付を受けられます。会社員などの健康保険なら「埋葬料」、国民健康保険や後期高齢者医療なら「葬祭費」です。

意外と知られていないのですが、これは自分で申請しないと受け取れません。告別式が終わって落ち着いたら、手続きの一つとして覚えておきましょう。

加入していた保険給付の名前金額(出典)期限
協会けんぽ(会社員などの健康保険)埋葬料5万円(協会けんぽ)2年で時効
協会けんぽの被扶養者が亡くなった時家族埋葬料5万円(協会けんぽ)2年で時効
国民健康保険葬祭費自治体が条例で決める。例:新宿区・世田谷区は7万円、横浜市は5万円(各公式ページ)2年で時効
後期高齢者医療葬祭費お住まいの市区町村に確認市区町村に確認
葬祭費と埋葬料のどちらを申請するかを、加入していた健康保険で見分ける図解

埋葬料と葬祭費の違い

協会けんぽの埋葬料は、亡くなった方に生計を維持されていた人が申請します。申請できる人がいない場合は、実際に埋葬を行った人が、5万円の範囲内で実際にかかった費用を受け取れる「埋葬費」になります。

国民健康保険の葬祭費は、葬祭を行った人、つまり葬儀代の領収書のあて名の人が申請する自治体が多いです。

両方はもらえない

埋葬料と葬祭費は、亡くなった方が入っていた保険でどちらか一方になります。健康保険組合や共済組合では額が違うことがあるので、加入していた保険の窓口で確かめてください。

葬儀の費用は相続税の計算で差し引ける

相続税がかかる場合、一定の相続人などが負担した葬式費用は、遺産の総額から差し引けます。国税庁のタックスアンサー(No.4129)の説明は次のとおりです。

葬式費用に含まれるもの含まれないもの
火葬や埋葬、納骨にかかった費用香典返しにかかった費用
遺体や遺骨の回送にかかった費用墓石や墓地を買う・借りる費用
お通夜など葬式に欠かせない費用初七日など法事にかかった費用
お寺への読経料などのお礼

告別式と同じ日に初七日を行う場合も、初七日の分は含まれない扱いです。領収書と明細は捨てずに取っておき、判断に迷ったら税務署や税理士に相談してみてください。

費用の相談はどこにする?支払い方と相談先

先に結論

見積りは一社だけで決めず、できれば複数の葬儀社から取って比べるのが安心です。全葬連は少なくとも3社から見積もりを取るよう勧めています。

『でも、亡くなってから何社も回る時間なんてない…』という声もよく聞きます。

公正取引委員会の2005年公表の調査でも、多くの人が亡くなってから、料金を比べる余裕がないまま葬儀社を決めていると指摘されていました。だから、事前に相談しておく人が増えています。

支払い方も確かめておく

全葬連によると、支払いは現金一括が主流ですが、クレジットカード払いやローン、葬儀保険を使う方法もあります。手数料や金利がかかることがあるので、契約前に確かめておきましょう。

互助会の積立金を使う場合は、積立でまかなえる範囲と、それ以外にかかる費用を分けて見積もってもらうと分かりやすくなります。

見積りを取る時の流れ
  1. 葬儀の形と、呼ぶ人数のおおよそを家族で決める
  2. 葬儀社に電話かメールで相談し、見積書を依頼する
  3. 4つの区分に振り分けて、含まれない物を質問する
  4. 複数の見積書を同じ条件で見比べてから契約する

ここでは、24時間電話で相談でき、資料請求もできる2つのサービスを紹介します。どちらが上ということはなく、家族の考えている形によって向き不向きがあります。

1日葬や家族葬で、費用の内訳を前もって知りたい場合

ソファミ(旧:家族葬のこれから)は、直葬・火葬式・1日葬・家族葬のプランを案内しています。お客様相談ダイヤルは通話無料で、24時間365日、深夜早朝も対応しています。

無料の資料請求があり、資料は「お葬式と分からない封筒で郵送」とされています。費用を家族で落ち着いて見比べたい方に向いています。

ソファミ(旧:家族葬のこれから)(PR)

もしもの時の連絡先として、葬儀の相談先を知っておきませんか

ソファミ(旧:家族葬のこれから)は、家族葬や一日葬などのプランを案内している葬儀サービスです。24時間電話で相談でき、資料請求もできます。

無料ソファミの公式サイトを見る

対応エリアやプランの内容は公式サイトでご確認ください。

一般葬から火葬式まで、人数の目安で見比べたい場合

よりそうお葬式は、一般葬(〜100名程)、家族葬(1〜30名程)、火葬式(1〜10名程)に分けてプランを案内しています。電話相談は24時間365日、通話・相談とも無料で、資料請求も無料です。

呼ぶ人数がまだ決まらず、形ごとの違いを比べながら考えたい方に向いています。

よりそうお葬式(PR)

葬儀の進め方を、まとめて相談したい方に

よりそうお葬式は、全国で葬儀プランを案内している葬儀サービスです。24時間電話で相談でき、人数や形に合わせた進め方を相談できます。

無料よりそうお葬式の公式サイトを見る

対応エリアやプランの内容は公式サイトでご確認ください。

どちらのサービスも、火葬場に払う火葬料金はプランに含まれないと公式に書かれています。お寺へのお礼や、別に頼んだ料理・返礼品も別の費用になるので、合わせて確かめておきましょう。

地元の葬儀社や互助会、JAや生協などの共済に相談するのも、もちろん良い方法です。葬儀社を比べる時の質問は葬儀社の選び方、前もって家族で話しておくことは葬儀の事前相談で紹介しています。

知恵袋でよくある告別式の費用の相談

Yahoo!知恵袋には、告別式や葬儀の費用についての相談がたくさん寄せられています。閲覧数の多いものから3つ選び、要点をまとめてお答えしますね。

相談1:通夜・告別式を葬儀社に任せると、平均でいくらかかる?

通夜と告別式を葬儀社にお任せする場合、相場や平均はいくらくらいか知りたい、という相談です。

気になりますよね。ただ、告別式の費用は人数や会場、お寺へのお礼、料理の数で大きく変わるので、平均の数字が自分の家に当てはまるとは限りません。

近道は、家族で「形」と「人数」をざっくり決めてから見積書を取ることです。見積書を4つの区分に分ければ、どこにどれだけかかるのかが見えてきます。

相談2:積み立てていた互助会に頼んだら、少人数なのに想像よりずっと高くなった

互助会に積み立てていて、お通夜も告別式もごく少人数だったのに、費用が思っていたよりかなり高くなった、という相談です。

積立金がある場合でも、積立でまかなえる範囲とそれ以外の費用は分けて考える必要があります。公正取引委員会の2005年公表の調査は、互助会に入る時の条件をよく理解しておくことが望ましいとしていました。完納後のサービスや、解約した時に戻る積立金の額などです。

すでに契約した後で納得できない時は、明細をもらって中身を確かめましょう。それでも不安な時は、消費者ホットライン「188(いやや!)」で最寄りの消費生活センターに相談できます。

相談3:通夜・告別式・初七日まで、4〜6人ほどの家族葬だといくらかかる?

少人数の家族葬で、お通夜から告別式、初七日まで行うと総額はいくらになるか、という相談です。

少人数だと料理や返礼品は少なくてすみます。ただ、棺や祭壇、搬送、式場、火葬料のように人数で変わりにくい費用もあります。

初七日を告別式と同じ日に行うなら、お寺へのお礼や料理が増えるかを確かめておきましょう。繰り上げ初七日の流れは初七日を告別式と同じ日に行う繰り上げ法要で紹介しています。

よくある質問

告別式の費用は誰が払うものですか?

誰が払うかの決まりはなく、家族で話し合って決めます。多くの葬儀では喪主が葬儀社との打ち合わせや契約を担うので、兄弟姉妹で分けるなら契約の前に話しておくと安心です。

通夜・告別式の費用の見積書で、まず見るところはどこですか?

「プランに含まれる物」と「含まれない物」の境目です。火葬料、安置の日数、料理と返礼品の人数、お寺へのお礼が見積書のどこに入っているかを確かめてみてください。

告別式の料金は後から増えることがありますか?

あります。料理や返礼品のように人数で変わる物は、当日の人数が想定より多いと増えます。安置の日数が延びた時の追加も、打ち合わせで聞いておきましょう。

葬祭費や埋葬料はいつまでに申請すればいいですか?

協会けんぽの埋葬料、新宿区・世田谷区・横浜市などの葬祭費は、いずれも2年で時効と案内されています。告別式が落ち着いたら、早めに加入していた保険の窓口へ申請しましょう。

葬儀費用のトラブルはどこに相談できますか?

消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話すると、最寄りの消費生活センターなどにつながります。契約書や見積書、領収書を手元に用意しておくと相談がスムーズです。

まとめ

この記事の要点
  • 告別式の費用は、葬儀社・会場や火葬場・お寺へのお礼・飲食や返礼品の4つの合計で決まる
  • 見積書は4つに振り分け、プランに含まれない物と人数で増える物を確かめる
  • 打ち合わせは家族の誰かと一緒に行い、見積書と明細は受け取って保管する
  • 会社員などの健康保険なら埋葬料、国民健康保険なら葬祭費を申請できる
  • 葬式費用は相続税の計算で差し引けるが、香典返しや初七日の費用は含まれない
告別式ガイド

告別式ガイド 編集部

告別式の意味と流れ、時間と日程、服装・香典・焼香・挨拶などの参列マナー、喪主・遺族の準備と葬儀社の選び方までを、急な知らせでも落ち着いて動けるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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