告別式をしない葬儀(直葬・火葬式)|流れと事前に確かめること

告別式をしない葬儀(直葬・火葬式)について紹介する記事のアイキャッチ。白い花と袱紗、数珠が置かれた和室

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「通夜も告別式もしないで、火葬だけにしたい」と考えている方や、親族から「告別式はやらないことになった」と聞いて戸惑っている方もいるはずです。

結論から言うと、お通夜も告別式もしない葬儀は「直葬(ちょくそう)」や「火葬式」と呼ばれ、選ぶ家も増えています。法律で決まっているのは火葬の時期などに限られ、告別式をしないこと自体に問題はありません。

ただ、親族やお寺、故人の友人など、あとから気持ちの行き場に困る人が出ないよう、先に確かめておきたいことがあります。この記事では、その確かめ方と、あとでお別れの場を設ける方法までお伝えしますね。

目次

告別式をしない葬儀とは?直葬・火葬式の意味

先に結論

告別式をしない葬儀は、お通夜や告別式といった儀式を行わず、火葬だけを行う形です。直葬・火葬式と呼ばれ、火葬炉の前で短いお別れや読経をすることもあります。

デジタル大辞泉では、直葬は「通夜・告別式などの儀式は行わず、自宅または病院から直接火葬場に遺体を運び、火葬にする方式」と説明されています。炉前で読経・祈祷が行われることもあるそうです。

全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)も、直葬(火葬式)を「通夜や告別式を行わず、火葬のみを行う葬儀」としています。お通夜も告別式もなし、という形がこれにあたります。

葬儀の形お通夜告別式火葬
一般葬あるあるある
一日葬ないあるある
直葬(火葬式)ないないある

『直葬と告別式って、両方あるものなの?』と迷う方もいますよね。直葬は告別式をしない形なので、直葬の中に告別式はありません。

お通夜だけを行わず、告別式は行う形は一日葬です。違いは一日葬とは?で詳しく紹介しています。

お通夜も告別式もしないで大丈夫?

法律で決まっているのは、亡くなってから24時間たたないと火葬できないこと(墓地、埋葬等に関する法律)と、火葬には市区町村長の許可が要ることです。全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)も、それ以外に葬儀の日程についての法的な決まりはないと説明しています。

つまり、告別式をしない、やらないという選び方は、法律の上では問題ありません。迷いが残るとすれば、それは周りの人の気持ちの部分なんです。

告別式をしない形は増えている?

デジタル大辞泉は、直葬は平成10年(1998年)ころから増えてきたといわれる、と補足しています。

公正取引委員会が2017年に公表した調査でも、取扱件数が増加傾向にある葬儀として、直葬や一日葬を挙げた葬儀業者が比較的高い割合でした。全葬連は、直葬を宗教色のないシンプルな形式と説明しています。

告別式そのものの意味や役割は、告別式とは?でまとめています。

直葬(火葬式)の流れ:亡くなってから火葬まで

『告別式がないと、何をどう進めるの?』と不安になりますよね。直葬の流れはシンプルで、大きく分けると次のようになります。

直葬(火葬式)の流れ
  1. 亡くなる:葬儀社に連絡し、安置する場所へ移る
  2. 安置:亡くなってから24時間は火葬できないので、自宅や安置施設で過ごす
  3. 手続き:死亡届を出し、火葬許可証を受け取る
  4. 納棺:棺に納め、納めたい品を入れる
  5. 火葬場へ:棺を火葬場へ運ぶ
  6. 炉前でのお別れ:最後の対面、読経や焼香をすることも
  7. 火葬・骨上げ:火葬のあと、お骨を骨壺に納める
直葬(火葬式)の流れを、亡くなってから安置・手続き・納棺・火葬場でのお別れ・骨上げまで順番に並べた図解

日本大百科全書は、直葬について、法律で定められた死後24時間の間、自宅や病院などに安置したあと、直接火葬場へ運ぶと説明しています。近しい人だけが立ち会い、僧侶は呼ばない場合が多いものの、火葬場で読経や祈祷が行われることもあるそうです。

安置する場所を決める

全互協は、葬儀社はほぼ24時間営業で、病院から自宅へは真夜中でも遺体を移送してくれると説明しています。葬儀社によっては遺体を預かってくれる所もあるそうです。

火葬場の空きによっては、安置の日数が延びることもあります。自宅で安置するか、葬儀社や斎場の安置施設を使うかは、家族の住まいの事情も合わせて相談してみてください。

手続きは告別式がある時と同じ

告別式をしなくても、役所の手続きは変わりません。死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に出すと戸籍法で決まっています。

全互協によると、死亡届に火葬許可の申請書を添えて出すと火葬許可証が交付され、これがないと火葬できません。火葬のあと、火葬場が日時を記入して返したものが、一般に「埋葬許可証」と呼ばれます。

書類いつ使う気をつけること
死亡届亡くなってから7日以内に提出死亡診断書と一体の用紙になっている
火葬許可証火葬場に提出誰が持っていくかを葬儀社と決めておく
埋葬許可証納骨の時に墓地や霊園へ提出骨壺と一緒に渡されることが多いので、なくさないよう保管する

火葬場でのお別れはどうなる?

告別式がない分、火葬場での時間が最後のお別れになります。全葬連は、火葬場に着くと棺は炉の前に安置され、棺の窓を開けて顔を見ることができると説明しています。

その後の納めの式では、僧侶の読経と、喪主から順の焼香が行われます。僧侶がいない場合は、火葬場の専属の僧侶が読経したり、葬儀社の係員の指示で焼香だけをしたりするそうです。

火葬場で過ごす場面時間の目安(出典)
最後の対面・納めの式宇都宮市の資料では最後の対面に概ね10分から15分
火葬南多摩斎場は約1時間20分(年齢や体格等で違う)、京都市中央斎場はおおむね60分〜90分
骨上げ(収骨)南多摩斎場は約15分

火葬場の流れや骨上げについて詳しくは、告別式のあとの火葬の流れを見てみてください。

火葬場に入れる人数に決まりがあることも

直葬では立ち会う人が少ないことが多いですが、火葬場によっては人数の上限があります。京都市中央斎場では、告別ホールの利用は18名以内、待合所と収骨室は10名以内と案内されています。

南多摩斎場も、待合室の収容人員から斎場への会葬者は40名までにしてほしいとしています。呼びたい人が多い時は、先に火葬場の決まりを確かめておきましょう。

告別式をしない時に確かめたい相手と項目

告別式をしないと決めた時、いちばん気をつけたいのは「誰かがお別れの機会をなくしてしまう」ことです。告別式は、故人と縁のあった人が最後のお別れをする場だからです。

『家族だけで静かに送りたい』という気持ちと、『せめてひと目会いたかった』という周りの気持ちは、どちらも自然なものですよね。確かめる相手ごとに、聞いておきたいことを並べてみました。

確かめることの結論

親族・お寺・故人の友人や職場・葬儀社の4つの相手に、決める前か、決めてすぐのうちに伝えておくのがポイントです。あとから「聞いていない」となるのを防げます。

確かめる相手確かめること・伝えること
親族告別式をしない理由、火葬に立ち会うか、香典や供花を受けるか
お寺(菩提寺)告別式をしないこと、炉前で読経をお願いするか、その後の法要をどうするか
故人の友人・職場葬儀を身内で済ませること、後日お別れの場を設けるか、弔問を受けるか
葬儀社プランの中身(安置の日数・火葬場での読経の有無)、含まれない費用
告別式をしない時に、親族・お寺・故人の友人・葬儀社の4つの相手と確かめたいことをまとめたチェックリストの図解

親族に確かめること

親族と話しておくこと
  • 告別式をしない理由(故人の希望・家族の事情など)
  • 火葬に立ち会いたい人がいるか
  • 香典・供花・弔電を受けるか、辞退するか
  • 後日にお別れの場を設けるかどうか

『お通夜も告別式もなしなんて…』と、年配の親族が戸惑うこともあります。全互協は無宗教葬について、喪主が選ぶうえでの障害は周囲の反対だとし、故人の遺志であることを死亡通知に書いておくと説得に役立つと説明しています。

告別式をしない場合も、故人の希望を添えて伝えると、受け止めてもらいやすくなります。

伝える時は、こんな言い方が角を立てにくいです。

「本人の希望もあり、通夜・告別式は行わず、家族で見送ることにしました。火葬の日時をお知らせしますので、お顔を見ていただけたらうれしいです」

お寺(菩提寺)に確かめること

菩提寺がある家は、告別式をしないと決める前に相談しておくのがおすすめです。告別式をしなくても、火葬炉の前で読経をお願いする形もあります。

そのあとの四十九日などの法要をどうするかも、一緒に相談しておくと安心です。お布施の考え方は、宗派やお寺との付き合いで違うので、率直にお寺に尋ねてかまわないと全葬連は説明しています。

葬儀社に確かめること

直葬のプランで聞いておくこと
  • 安置は何日まで含まれ、延びた時はどうなるか
  • 火葬の前に、家族が面会できる時間はあるか
  • 火葬炉の前での読経や焼香はできるか
  • 火葬料金や骨壺はプランに含まれるか
  • 棺に納めてよい物は何か

全葬連は、棺には写真や本など綺麗に燃えるものは入れられ、金属やガラスなど燃えにくいものは入れられないと説明しています。ただ、南多摩斎場は本も入れないよう協力を求めているので、火葬場ごとの決まりを葬儀社に確かめておくと安心です。

故人の友人・職場に確かめること

故人の友人や職場の人にとっては、告別式がお別れの場です。それがないと分かると、『せめてお線香だけでも』と考える人も出てきます。

全葬連は、勤務先や仕事関係には、葬儀の日程や形式が決まってから連絡するのが一般的と説明しています。葬儀を終えた知らせに、後日の弔問を受けるかどうかを書き添えておくと、相手も動きやすくなります。

よくある失敗

告別式をしないことだけ伝えて、香典や弔問の扱いを書かずにいると、問い合わせが何度も来ることがあります。「香典はご辞退いたします」「後日お別れの会を予定しています」など、相手が迷う点を先に書いておくと安心です。

あとでお別れの場を設ける方法

告別式をしない場合でも、時間をおいてからお別れの場を設けることはできます。全互協は、本葬を行わないまでも、2か月後などに「告別式」や「偲ぶ会」を開くことは今日でも多いと説明しています。

後日のお別れの結論

告別式をしなかった時のお別れの場は、「偲ぶ会(お別れ会)」「自宅での弔問」「四十九日などの法要」の3つから、家族の負担に合うものを選べます。どれも、しなければいけないものではありません。

方法どんな形か向いている場合
偲ぶ会(お別れ会)決まった形式はなく、平服で献花などをすることが多い故人の友人や仕事関係の人が多い
自宅での弔問都合を聞いて、少人数ずつお参りしてもらう訪ねたい人が少なく、家族が対応できる
四十九日などの法要親族が集まり、お寺に読経をお願いする親族にお別れの場を用意したい

デジタル大辞泉は、偲ぶ会を、密葬や家族葬の後に故人を偲び別れを惜しむために開く会で、お別れ会のことと説明しています。主催者や会の形式に決まりはなく、本葬に代わって開かれることも多いそうです。

告別式をしなかった時に後日開くお別れ会の献花台。白いカーネーションが置かれている

偲ぶ会やお別れ会と本葬の関係は、本葬・密葬と告別式の違いで詳しく紹介しています。

お別れ会の案内に入れること

後日お別れの場を開く時は、案内状に次のことを入れておくと、受け取った人が迷いません。

案内に入れること
  • 葬儀は家族で済ませたこと
  • お別れの会の日時と場所
  • 服装(平服でよいかどうか)
  • 香典や供花を受けるかどうか
  • 出欠の返事が必要かどうか

案内の文例は告別式の案内・連絡の仕方を参考にしてみてください。

告別式をしない葬儀の相談先

告別式をしないと決めても、安置の場所、火葬場の予約、手続きなど、家族だけでは進められないことがあります。直葬や火葬式のプランを扱う葬儀社に相談すれば、短い時間でも流れを整えてもらえます。

相談する時の目安

国民生活センターは、葬儀社によって取り扱う範囲が違うことがあるので、実施日数や人数、料金を具体的に確かめるよう勧めています。直葬なら「安置は何日まで含まれるか」「火葬場での読経はできるか」を聞いておくと安心です。

ここでは、24時間電話で相談でき、資料請求もできる2つのサービスを紹介します。どちらが上ということではなく、家族の条件によって向き不向きが分かれます。

直葬・火葬式と1日葬をあわせて考えたい場合

ソファミ(旧:家族葬のこれから)は、直葬・火葬式・1日葬・家族葬のプランを案内しているサービスです。相談ダイヤルは通話無料で、24時間365日、深夜早朝も対応しています。

告別式をしない形と、告別式だけ行う1日葬を見比べたい方に向いています。資料請求は無料で、「お葬式と分からない封筒で郵送」とされています。

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もしもの時の連絡先として、葬儀の相談先を知っておきませんか

ソファミ(旧:家族葬のこれから)は、家族葬や一日葬などのプランを案内している葬儀サービスです。24時間電話で相談でき、資料請求もできます。

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対応エリアやプランの内容は公式サイトでご確認ください。

火葬式でも面会や自宅での安置を考えたい場合

よりそうお葬式は、火葬式(1〜10名程)を、直葬プラン・面会プラン・自宅安置プランに分けて案内しています。火葬の前に顔を見る時間をとりたい、自宅で過ごしたい、といった希望に合わせて選べます。

電話相談は24時間365日、通話・相談とも無料で、資料請求も無料です。

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葬儀の進め方を、まとめて相談したい方に

よりそうお葬式は、全国で葬儀プランを案内している葬儀サービスです。24時間電話で相談でき、人数や形に合わせた進め方を相談できます。

無料よりそうお葬式の公式サイトを見る

対応エリアやプランの内容は公式サイトでご確認ください。

どちらも、火葬場に払う火葬料金はプランに含まれないと公式に書かれています。宗教者へのお礼も別なので、炉前での読経をお願いする時は合わせて確かめておきましょう。

地元の葬儀社や互助会に相談するのも、もちろん良い選び方です。複数の葬儀社を比べる方法は葬儀社の選び方で紹介しています。

知恵袋でよくある「告別式なし」の相談

Yahoo!知恵袋には、お通夜や告別式をしない葬儀についての相談が多く寄せられています。この記事に近い相談を3つ選び、要点をまとめてお答えしますね。

相談1:告別式なしの直葬。心付けは必要?

通夜・告別式はなく直葬で、車で公営の火葬場まで運んでもらう。心付けは渡すべきか、という相談です。

全葬連は、心付けは霊柩車の運転手や火葬場の係員に渡すことがあるとしつつ、公営の火葬場は除くと説明しています。大和斎場のように、公営施設のため心付けを一切受け取らないと明記している所もあります。

公正取引委員会の2005年公表の調査では、心付けについて葬儀業者が前もって説明し、理解を得ておくことが必要とされていました。迷ったら、遠慮なく葬儀社に聞いてみてください。

相談2:通夜も告別式もなく火葬のみ。火葬までの間に面会に行く時は?

祖母が亡くなり、通夜や告別式はせず火葬のみ。火葬までの間、安置先で面会できるので集まることになった、という相談です。

告別式がない場合、この面会が大事なお別れの時間になります。全互協は、亡くなった直後に駆けつける時は、派手でなければ平服のままで大丈夫と説明しています。

香典を持っていくかどうかは、家族が辞退しているかで変わります。分からない時は、親族の誰かに先に聞いておくと安心です。

相談3:今のお葬式は、お坊さんを呼ばずお経もなしって本当?

最近のお葬式は告別式とお通夜が一緒で、お坊さんを呼ばないのでお経もないと聞いたが本当か、という相談です。

お葬式の形は、一般葬・一日葬・直葬などいろいろで、お坊さんを呼ぶかどうかも家ごとに違います。直葬でも、火葬炉の前で読経をお願いすることはできます。

「今はみんなそう」というわけではありません。家族の考えと、お寺との付き合いに合わせて選ばれています。

よくある質問

通夜も告別式もしない葬儀は失礼になりませんか?

失礼にはあたりません。法律で決まっているのは火葬の時期や許可などで、告別式をしないこと自体に問題はありません。親族やお寺に早めに伝えておくと安心です。

直葬でもお坊さんにお経をあげてもらえますか?

できます。火葬炉の前で読経をお願いする形があります。菩提寺がある場合は、告別式をしないことと合わせて先に相談しておきましょう。

告別式なしの場合、香典はどうなりますか?

受け取る家も、辞退する家もあります。辞退する時は、案内状や死亡通知にその旨を書いておくよう全葬連は勧めています。

葬儀・告別式なしで、あとからお別れ会を開けますか?

開けます。全互協は、2か月後などに告別式や偲ぶ会を開くことは今日でも多いと説明しています。決まった形式はないので、家族の負担に合わせて決めてかまいません。

直葬で火葬に立ち会えるのは誰ですか?

決まりはなく、近しい人が立ち会うことが多いです。火葬場によって人数の上限があるので、呼びたい人数を葬儀社に伝えて確かめておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 告別式をしない葬儀は直葬(火葬式)と呼ばれ、炉前で短いお別れや読経をすることもある
  • 法律で決まっているのは火葬の時期や許可で、告別式をしないこと自体は問題ない
  • 親族・お寺・故人の友人や職場・葬儀社に、先に伝えて確かめておく
  • あとでお別れの場を設けるなら、偲ぶ会・自宅での弔問・法要から選べる
  • プランの中身は葬儀社ごとに違うので、安置の日数や火葬場での読経を確かめる
告別式ガイド

告別式ガイド 編集部

告別式の意味と流れ、時間と日程、服装・香典・焼香・挨拶などの参列マナー、喪主・遺族の準備と葬儀社の選び方までを、急な知らせでも落ち着いて動けるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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