教会で行うキリスト教の告別式|カトリック・プロテスタントの流れ

教会で行うキリスト教の告別式を紹介する記事のアイキャッチ。献花台の白い花と、花を持つ手元

当サイトの記事は編集部が法令や公的機関・業界団体・宗派の公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に葬儀サービスへの案内(広告)を含みます。

知人の告別式が教会で行われると聞いて、『お焼香はあるの?数珠は?香典袋はどれ?』と手が止まっていませんか。仏式しか経験がないと、分からないことだらけですよね。

結論から言うと、教会の告別式でも参列者がすることは「受付・着席・献花・見送り」で、仏式と大きくは変わりません。違うのは、言葉づかいと香典にあたるお金の表書き、それに式の中で聖歌や祈りがあることです。

ここでは、カトリックとプロテスタントの違いを4つの項目で比べながら、当日戸惑わないためのポイントをお伝えしますね。告別式そのものの意味は告別式とは?で紹介しています。

目次

教会の告別式はどんな式?まず押さえたい3つのこと

先に結論

教会の告別式は、仏式と同じように「故人とお別れをする場」です。信者でなくても参列でき、聖歌や祈りは聞いているだけでもかまわないとされています。

全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、日本で行われているキリスト教式の葬儀は、仏式や神式の影響を強く受けた日本独特のものだと説明しています。

つまり、受付で記帳をして、席に着き、お別れをして、出棺を見送るという大きな流れは、仏式の告別式とよく似ているんです。

全互協は、亡くなってから火葬までの大きな流れは仏式とほとんど変わらないこと、服装も仏式の時と同じように考えてよいことも挙げています。会場に着いたら、落ち着いて係の人の案内に従えば大丈夫です。

押さえたいこと仏式との違い参列者がすること
お別れの作法焼香ではなく献花が多い係から花を受け取り、献花台に捧げる
お金の表書き「御霊前」ではなく「御花料」などキリスト教用か無地の不祝儀袋を用意する
言葉づかい「冥福」「供養」「成仏」は使わない「安らかな眠りをお祈りいたします」などにする

『信者じゃないのに、行っていいのかな』と心配な方もいるかもしれません。ただ、案内を受けたのなら参列して大丈夫です。故人を送りたいという気持ちは、宗教が違っても同じですよね。

数珠はどうする?

数珠は仏式で使う物なので、教会の告別式では使う場面がほとんどありません。持ってきてしまった時は、バッグにしまっておけば十分です。

数珠の扱いは告別式に数珠は必要?でもまとめています。

服装と持ち物は仏式と同じ考え方で

『教会だから、服の色や形に決まりがあるのかな』と気になる方もいるはずです。全互協は、キリスト教式でも服装は仏式の時と同じように考えてよいと説明しています。

全葬連の服装の解説では、黒を基調にした落ち着いた色、光沢や飾りの少ないデザイン、肌の露出を控えることが基本とされています。教会の式でも、この3つを守れば十分です。

持ち物教会の告別式での扱い
御花料袱紗に包んで持っていく
袱紗紫や紺など落ち着いた色なら仏式と同じ物でよい
ハンカチ全葬連が告別式の持ち物の一つに挙げている
数珠使う場面がほとんどないので、バッグにしまっておく

服装を詳しく確かめたい時は告別式の服装も参考になります。

カトリックとプロテスタントを4つの項目で比べると

ここでの結論

同じキリスト教でも、カトリックとプロテスタントでは式の呼び方や表書きの考え方が少し違います。案内状の言葉を見れば、どちらの式かの見当がつきます。

案内に「葬儀ミサ」とあればカトリック、「前夜式」とあればプロテスタントの式であることが多いです。迷った時は、次の4つの項目で見比べてみてください。

項目カトリックプロテスタント
式の呼び方通夜は「通夜の祈り」など。告別式は「葬儀ミサ・告別式」と並べて案内されることがある通夜にあたる式は「前夜式」。告別式は「葬儀・告別式」などと案内される
式の流れ葬儀ミサに続いて、献花などのお別れをする形がある讃美歌や祈りのあとにお別れをする。式文には「お骨上げ」が無いとされる
お花料の表書き「御花料」が広く使われる。「御ミサ料」とする説明もある「御花料」。「献花料」とする説明もある
かける言葉仏教用語を避け、「安らかな眠りをお祈りいたします」などカトリックと同じく、仏教用語を避ける
カトリックとプロテスタントの告別式を、呼び方・流れ・表書き・かける言葉の4項目で並べた図解

カトリックの告別式(葬儀ミサ)

カトリック中央協議会のお知らせでは、「葬儀ミサ・告別式」を一つの項目として日時と場所を案内している例があります。別のお知らせでは、「葬儀ミサ」と「献花とお別れ(どなたでも)」を分けて案内した例もありました。

『葬儀ミサと告別式、どっちに出ればいいの?』と迷いますよね。案内が一つにまとまっていれば、続けて行われると考えて、始まりの時刻に合わせて行けば大丈夫です。

カトリックでは、死を「神のみもとに帰り、永遠のいのちにあずかる」ことと受け止めると、中央協議会は説明しています。悲しみの中にも、こうした考え方が式の言葉に表れているんです。

プロテスタントの告別式(前夜式・葬儀式)

日本基督教団の公式サイトの記事には、「前夜式・告別式と続き」という言い方が使われています。仏式の通夜にあたるのが前夜式、と考えると分かりやすいはずです。

同じ記事では、教団の葬儀式文には「お骨上げ」が無く、式の最後に頌栄(しょうえい)という讃美の歌を歌い、終わりの祈りをささげると書かれています。

呼び方は教会ごとに違うことも

業界団体の解説でも、カトリックの通夜を「通夜の集い」、プロテスタントを「前夜祭」と書くなど、呼び方には揺れがあります。案内状に書かれた呼び方に合わせて覚えておけば十分です。

教会の告別式の流れと時間の目安

ここでの結論

教会の告別式は、着席、聖歌や祈り、聖書の朗読やお話、献花、遺族の挨拶、出棺の見送りと進むことが多いです。時刻は教会ごとに違うので、案内状で確かめておきましょう。

キリスト教の式次第は、教会や宗派によって細かく違います。ここでは、参列者の目線で「何が起きて、自分は何をするか」を時間の順に並べておきますね。

参列者から見た教会の告別式の進み方
  1. 受付で記帳し、御花料を渡して着席する
  2. 開式。入口で配られたプリントを見ながら、聖歌(讃美歌)や祈りを聞く
  3. 聖書の朗読やお話を、静かに座って聞く
  4. 弔辞や弔電の紹介があれば、席で聞く
  5. 係の案内で献花をし、遺族に一礼して席に戻る
  6. 遺族の挨拶を聞き、閉式後に出棺を見送る
教会の告別式で参列者がすることを、受付から出棺の見送りまで順番に並べた図解

全互協によると、聖歌や聖書、祈りの言葉は信者でなければ聞いているだけでもかまいません。入口で配られるプリントがあれば、誰でも一緒に唱和できるとも説明されています。

出棺と火葬の場面

全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)は、キリスト教式の出棺は棺を先頭に退場するのが正式で、最近は仏式のように最後の対面を行うことも多いと説明しています。

火葬場では、カトリックは最後の祈りや聖歌の合唱、プロテスタントは讃美歌を歌い、聖書の言葉で祈りをささげるそうです。火葬場まで行くのは、ふつうは遺族や特に親しい人です。

キリスト教の告別式の時間はどのくらい?

キリスト教の告別式に限った所要時間の公式な目安は、調べた範囲では見つかりませんでした。教会によっては葬儀ミサや礼拝と告別式を続けて行うので、仏式より長く感じることもあります。

参考までに、仏式を含めた葬儀・告別式は、続けて行う場合に1時間前後とされることが多いです。ただ、教会の式にそのまま当てはまるとは限りません。

時間について確かめておくこと
  • 案内状にある開始の時刻と、式の名前(葬儀ミサ・告別式など)
  • 献花や「お別れ」の時間が別に書かれていないか
  • 出棺の見送りまでいられるか、帰りの予定
  • 会場が教会か、葬儀会館か

時間が読めない時は、出棺の見送りまでいるつもりで予定を空けておくと慌てません。

香典にあたる「御花料」の準備

ここでの結論

教会の告別式では、香典ではなく「御花料(おはなりょう)」として包むのが一般的です。金額の考え方や渡す時期は、仏式の香典と同じでかまわないとされています。

全互協は、仏式の香典にあたるのが「御花料」で、金額や差し出す時期などは仏式に準じてよいと説明しています。不祝儀袋に入れて、表書きを「御花料」にすれば大丈夫です。

『香典は持っていっていいの?』という疑問を持つ方は多いはずです。答えは、持っていってかまいません。呼び名と袋が変わるだけ、と考えると気が楽になりますよ。

準備するもの選び方気をつけたいこと
表書き「御花料」が広く使われるカトリックでは「御ミサ料」とする説明もある
袋の柄無地か、百合の花や十字架の柄蓮の花の柄は仏式用なので避ける
水引白黒や双銀が主流とする説明がある迷ったらお店でキリスト教用と書かれた袋を選ぶ
名前水引の下にフルネーム仏式と同じ書き方でよい

全互協は、蓮の花が印刷された袋は仏式のみ、百合の花が印刷された袋はキリスト教だけに使うと説明しています。お店で迷ったら、柄の無い不祝儀袋を選ぶと安心です。

よくある失敗

「御霊前」は宗教を問わず使えると聞いて、そのまま書いてしまうケースがあります。ただ、NTT東日本の弔電のマナーでは、プロテスタントでは御霊前は使えないと説明されています。教会の式なら「御花料」にしておきましょう。

表書きの選び方は告別式の香典は御霊前?御仏前?で、宗教ごとにまとめています。

お花を贈る時の注意

供花(祭壇のまわりに飾る花)を贈りたい時は、仏式と少し考え方が違います。全互協は、造花の花環を届けるのは仏式の習わしで、キリスト教式には使わないとしています。

どうしても花環を贈る時は生花にし、色は白一色にすると説明されています。プロテスタントでは贈り主の名前を出さないので、名刺か名前を書いたカードを封筒に入れて添える、とも書かれています。

供花の手配の流れは告別式のお花(供花)の送り方で紹介しています。

参列できない時の弔電

教会の告別式に行けない時は、弔電でお悔やみを伝える方法もあります。NTT東日本は、告別式が行われる場所へ、喪主宛てに送るのが一般的だと説明しています。

申し込む前に、日時と会場、喪主の名前、故人の宗教を確かめておくよう勧めています。文面では「冥福」「供養」「成仏」などの仏教の言葉を避けましょう。

届くタイミングの目安

NTT東日本・NTT西日本とも、当日中に届けるには午後2時までの申し込みが目安と案内しています。地域や商品によっては対象外のこともあるので、申し込みの画面で確かめてください。

教会で戸惑いやすい場面のふるまい

ここでの結論

分からない場面では、周りの人に合わせて静かにしていれば失礼にはなりません。献花は、遺族と祭壇に一礼して花を捧げる作法です。

教会の告別式で緊張しやすいのは、聖歌、献花、遺族への声かけの3つの場面です。それぞれの場面での動き方を見ておきましょう。

場面信者ではない参列者のふるまい
聖歌・讃美歌プリントを見て一緒に歌っても、聞いているだけでもよい
祈り目を閉じて静かに頭を下げる。手を合わせなくてもよい
献花花を受け取って献花台に捧げ、黙祷か一礼をする
十字を切る信者でなければ切らなくてよい
遺族への言葉仏教の言葉を避けて、短く伝える

献花で慌てないために

全互協によると、献花の花は参列者が持っていくのではなく、喪主側が用意します。白菊か白いカーネーションがふつうだそうです。

花を捧げたあとは、カトリックでは十字を切り、プロテスタントでは深く一礼するか黙祷をささげると説明されています。信者でなければ、黙祷か一礼で十分です。

献花の後は前向きのまま少し下がり、遺族に一礼して席に戻ります。花の向きなど細かな動き方は告別式の献花のやり方で順番に紹介しています。

遺族にかける言葉

『ご愁傷さまです、と言っていいのかな』と迷う方もいますよね。全互協は、キリスト教式では「ご愁傷さま」は使えないとしています。一方で、全葬連は一般的な言葉として紹介していて、考え方が分かれています。

NTT東日本の弔電のマナーでも、神道やキリスト教には「冥福を祈る」「ご愁傷様」「供養」「成仏」「往生」が向かない言葉として挙げられています。迷う時は、次のような言い方にしておくと安心です。

声をかける時の言い方
  • 「安らかな眠りをお祈りいたします」
  • 「突然のことで、言葉もありません」
  • 「お知らせいただき、ありがとうございました」

例えば受付では、こんなやり取りで十分です。

「このたびは、突然のことで言葉もありません。御花料をお納めください」
「ご丁寧にありがとうございます。こちらにご記帳をお願いいたします」

教会の告別式でよくある相談に答えます

ここでの結論

相談で多いのは「式の名前が複数あってどれに出ればいいか」「何も分からず不安」「香典袋をどうするか」の3つです。

Yahoo!知恵袋で「教会 告別式」に関する質問を見ると、閲覧の多い相談がいくつかありました。内容を要約して、答えをまとめます。

相談1:案内に「通夜」「葬儀ミサ」「告別式」と並んでいて、どれに行けばいいか分からない

クリスチャンの方の葬儀が教会で行われ、案内にいくつも式の名前が書いてあって戸惑っている、という相談です。

カトリックでは、葬儀ミサと告別式を続けて行い、一つの項目として案内する例があります。告別式に参列するなら、葬儀ミサの始まりの時刻に合わせて行くのが自然です。

通夜(通夜の祈り)は、仏式の通夜と同じように考えて大丈夫です。どちらか一方だけ参列する時は、自分の予定と故人との関係で選んでかまいません。通夜と告別式の違いは通夜と告別式の違いで比べています。

相談2:初めての教会の告別式で、細かいことが分からず不安

キリスト教式の告別式に参列するのが初めてで、どうふるまえばいいか分からないという相談です。

答えは、「周りに合わせて静かにしていれば大丈夫」です。全互協も、会場に着いたら落ち着いて係の人の指示に従うよう勧めています。

仏式の告別式でも、初めての参列で全部の作法を覚えている人は多くありません。教会の式でも同じで、前の人の動きを見ながら進めば自然とついていけますよ。

『歌えなかったら目立つかな』と心配になるかもしれません。ただ、聖歌は聞いているだけでもかまわないとされているので、プリントを手に静かに耳を傾けていれば十分です。

当日の不安を減らす3つの準備
  • 入口でプリントを受け取り、式の順番を先に眺めておく
  • 献花の時は、前の人の動きをよく見ておく
  • 数珠はバッグにしまい、両手を空けておく

相談3:香典にあたるものは持っていっていい?熨斗(のし)袋の書き方は?

教会での告別式に、仏教でいう香典を持っていっていいのか、袋に何と書けばいいのかという相談です。

持っていってかまいません。表書きは「御花料」にし、蓮の花の柄の袋は避けましょう。名前は水引の下にフルネームで書けば大丈夫です。

『金額も仏式と違うの?』と思った方もいるかもしれません。全互協は、金額や渡す時期は仏式に準じてよいとしています。関係の深さや地域で変わるので、身近な人と相談して決めてみてください。

自分の家族の時のことも考えておくと安心

教会の告別式に参列すると、『うちの家族の時はどうなるんだろう』と考えることもありますよね。

宗教や式の形によって、頼める葬儀社や式場の選び方も変わってきます。夜中や休日でも電話で相談できる葬儀社を一つ知っておくと、もしもの時に慌てずにすみます。

ソファミ(旧:家族葬のこれから)(PR)

もしもの時の連絡先として、葬儀の相談先を知っておきませんか

ソファミ(旧:家族葬のこれから)は、家族葬や一日葬などのプランを案内している葬儀サービスです。24時間電話で相談でき、資料請求もできます。

無料ソファミの公式サイトを見る

対応エリアやプランの内容は公式サイトでご確認ください。

よくある質問

教会の告別式に、信者ではない人が参列してもいいですか?

参列してかまいません。全互協は、聖歌や聖書、祈りの言葉は信者でなければ聞いているだけでもよいと説明しています。案内を受けたなら、故人を送る気持ちで参列すれば大丈夫です。

カトリックの告別式で、表書きは「御ミサ料」にすべきですか?

「御花料」でかまいません。全互協や辞書は御花料をキリスト教の香典の表書きとしています。カトリックでは御ミサ料とする説明もあるので、遺族の教会の習わしが分かる場合はそれに合わせると安心です。

教会の告別式の服装は、仏式と違いますか?

全互協は、服装も仏式の時と同じように考えてかまわないと説明しています。黒を基本にした落ち着いた服装で参列すれば十分です。

献花の時に十字を切らないと失礼ですか?

失礼にはなりません。全互協は、信者でない場合は黙祷するよう説明しています。静かに目を閉じるか、深く一礼すれば気持ちは伝わります。

教会の告別式でもお焼香をすることはありますか?

あります。全互協は、キリスト教の場合でも献花の代わりに仏教と同じような焼香を行うことがあると説明しています。会場で用意されている作法に合わせてください。

まとめ

この記事の要点
  • 教会の告別式でも、参列者の流れは仏式と大きく変わらない
  • カトリックは「葬儀ミサ・告別式」、プロテスタントは「前夜式・告別式」と案内されることがある
  • 香典にあたるお金は「御花料」。カトリックでは「御ミサ料」とする説明もある
  • 蓮の花の柄の袋や「冥福」「成仏」などの仏教の言葉は避ける
  • 聖歌や祈りは聞いているだけでよく、献花は黙祷か一礼で締めくくる
  • 時間は教会ごとに違うので、案内状と出棺の予定を確かめておく
告別式ガイド

告別式ガイド 編集部

告別式の意味と流れ、時間と日程、服装・香典・焼香・挨拶などの参列マナー、喪主・遺族の準備と葬儀社の選び方までを、急な知らせでも落ち着いて動けるように整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次