告別式の香典返し|当日返し・後日返しと会葬御礼の違い

告別式の香典返しを紹介する記事のアイキャッチ。白い包装の品と黒白の水引

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告別式の準備を進めるなかで、『香典返しはいつ、誰に、何を用意すればいいの?』と手が止まっている方もいるかもしれません。慌ただしいなか、本当にお疲れさまです。

結論から言うと、告別式の香典返しは「当日その場で渡す当日返し」か「忌明けに挨拶状を添えて贈る後日返し」のどちらかです。受付で全員に渡す会葬御礼とは、目的も相手も別のものなんです。

この記事では、3つの違いを表で見比べたうえで、遺族が葬儀社と決めておくことを順番に紹介しますね。

目次

告別式の香典返しとは?会葬御礼・当日返し・後日返しの違い

先に結論

香典返しは「香典へのお礼」、会葬御礼は「参列へのお礼」です。香典返しには、告別式の当日に渡す形と、忌明けのあとに贈る形の2つがあります。

香典返しは、辞書(デジタル大辞泉)では「香典を受けた返礼として品物を贈ること。また、その品物」と説明されています。つまり、香典をいただいた方へのお礼ですね。

一方で、告別式の受付で手渡される礼状や小さな品は「会葬御礼」と呼ばれます。こちらは、足を運んでくれたことへのお礼です。

『どれも同じ”お返し”じゃないの?』と思いますよね。実は、渡す時期や相手を並べてみると、違いがはっきりします。

3つのお返しを、時期・相手・中身・挨拶状で比べる

業界団体や辞書の説明をもとに、この記事では次のように分けて考えます。

会葬御礼当日返し(即日返し)後日返し(忌明け)
渡す時期通夜・告別式の当日(受付や出口で)通夜・告別式の当日、帰り際に四十九日の忌明けのあと(三十五日や五十日の地域・宗派も)
相手参列してくれた方香典をいただいた方香典をいただいた方
中身会葬礼状と品。清め塩やハンカチと一緒のことが多い香典の額にかかわらず一律の品いただいた額に合わせて選ぶ品
挨拶状会葬礼状が挨拶を兼ねる品に礼状を添えることが多い挨拶状を添えて贈る
手配のしかた葬儀社に人数を伝えて用意葬儀社に人数を伝えて用意香典帳を見て一人ずつ用意

全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、香典返しは「一般的には葬儀の当日(即日返し、その場返しともいいます)、または四十九日の忌明けがすむと挨拶状を添えて」贈ると説明しています。三十五日に贈る人もいるそうです。

全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)も、時期は忌明け後が一般的で、地域や宗派によって三十五日や五十日などになるとしています。

告別式の会葬御礼・当日返し・後日返しの3つを、渡す時期と相手で見分けられるように並べた図解

「引き出物」「返礼品」と呼ばれることも

告別式でいただく品を、「告別式の引き出物」「告別式の返礼品」と呼ぶ人もいます。引出物という言い方は結婚式の印象が強いので、戸惑いますよね。

呼び方は地域や式場によってさまざまです。ただ、中身を見れば、たいていは会葬御礼か当日返しのどちらかに当てはまります。

例えば、葬儀社との打ち合わせでこんなやり取りになることもあります。

「返礼品は、会葬御礼と香典返しを分けますか?」
「すみません、その2つは何が違うんでしょう」

こう聞かれたら、上の表を思い出してみてください。参列へのお礼か、香典へのお礼か、で分けて考えれば大丈夫です。

用語の線引きは出典でも揺れます

千葉市斎場の案内では、準備するものとして「会葬御礼品(香典のお返し品)」と書かれています。会葬御礼と当日返しを1つの品で兼ねる式場もあるので、呼び方より「誰に何を渡すか」を葬儀社と確かめておくと安心です。

当日返し(即日返し)の流れと、あとから改めて贈る時

最近の告別式では、香典返しを当日に済ませる形がよく見られます。全互協も、今日では即日返しをするケースが増えてきたと説明しています。

ここでの結論

当日返しは、香典の額にかかわらず同じ品を、帰り際に一人ずつ手渡す形です。香典をとくに多くいただいた方には、忌明けのあとに改めて品を贈ると丁寧です。

当日返しの渡し方

全互協によると、当日返しは一律の品を、式場の出口で会葬者の帰り際に配る形です。全葬連も、香典の金額にかかわらず一律の品物を用意するのが一般的としています。

全葬連は、告別式のあとに会葬礼状や香典返しを会場の出口で手渡すことがある、とも書いています。受付で渡すか出口で渡すかは、式場と葬儀社の進め方に合わせれば十分です。

当日返しで決めておくこと
  • 受付で渡すか、帰り際に出口で渡すか
  • 会葬御礼と当日返しを別の品にするか、まとめるか
  • 用意する数と、足りない時の追加のしかた
  • 渡す係を誰に頼むか
  • 香典を多くいただいた方を、あとで確かめる方法

当日返しのよいところ

全互協は、当日返しのよいところとして、香典帳の整理がいらないこと、配送の手間がいらないことを挙げています。忌明けまでの間に、一人ずつ品を選んで送る負担がぐっと減るんです。

『四十九日まで気が張ったままなのはつらい』という方には、心強い方法ですよね。

香典を多くいただいた方には後日もう一度

当日返しは一律の品なので、香典をとくに多くいただいた方には釣り合わないことがあります。全互協は、そうした方には忌明け後に改めて別の品を贈る配慮も必要だとしています。

香典帳を見返しながら、「この方には後日もう一度」と印をつけておくと、忌明けの準備が楽になります。

よくあるつまずき
  • 当日返しの数が足りず、後から郵送する人の名前を控え忘れる
  • 会葬御礼と当日返しを同じ袋に入れたつもりが、片方だけ渡してしまう
  • 香典を多くいただいた方への後日のお返しを、すっかり忘れてしまう

忌明けに贈る香典返し:時期・掛け紙・挨拶状

当日返しをしなかった場合や、改めてお礼をしたい方には、忌明けのあとに香典返しを贈ります。ここでは、後日返しで迷いやすいところをまとめますね。

ここでの結論

後日返しは、四十九日の忌明けを目安に、挨拶状を添えて贈ります。掛け紙は黒白の水引で、表書きは「志」や「忌明」とするのが一般的です。

いつ贈る?

全互協は四十九日の忌明けがすんでから、全葬連は忌明け後が一般的としています。仏式の四十九日は、亡くなった日から数えて49日目で、忌明けの日とされることが多いです。

地域や宗派によっては、三十五日や五十日を区切りにすることもあります。家の習わしが分からない時は、お寺や年長の親族に聞いてみてください。

品の選び方の考え方

全互協は、香典返しは俗に「半返し」といわれ、香典のほぼ半分ほどの品を贈るのが一般的だとしています。全葬連も同じように「半返し」を目安に挙げています。

とはいえ、これはあくまで目安です。いただいた方との関係や、地域の習わしによって考え方は変わります。

掛け紙と表書き

全互協によると、香典返しの掛け紙は黒白の水引で、表書きは「志」や「忌明」とします。どちらも、弔事の品であることが一目で分かる書き方です。

項目一般的な形
水引黒白
表書き「志」「忌明」
添えるもの忌明けの挨拶状
贈る時期四十九日の忌明けのあと(三十五日や五十日の地域も)

掛け紙の下に入れる名前の書き方や、水引の色の地域差は、葬儀社や返礼品の店に聞くと教えてもらえますよ。

挨拶状の例文

挨拶状は、無事に忌明けを迎えたことの報告と、お礼を伝えるものです。形式ばりすぎなくて大丈夫ですよ。

忌明けの挨拶状の例

「先日の亡父〇〇の葬儀に際しましては、ご丁重なご厚志をいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで、四十九日の法要を無事に済ませることができました。心ばかりの品をお送りいたしますので、お納めいただけましたら幸いです。」

言葉の選び方で迷ったら、返礼品の店や葬儀社の文例を土台にして、故人の名前と続柄を入れ替えるのが早いです。浄土真宗など、宗派によって「供養」といった言葉を使わないこともあるので、お寺の宗派も気にかけておきましょう。

忌み言葉(重ね重ね、たびたび、など)を避けることも気をつけたいところです。告別式のあとのお礼全般は告別式後のお礼で紹介しています。

四十九日の忌明けのあとに挨拶状を添えて贈る香典返しの品と、黒白の水引の掛け紙の写真

受け取った側は礼状を出す?

香典返しを受け取った側が礼状を出すかどうかは、出典で考え方が分かれています。全互協は「礼状は出さないのがしきたり」とし、全葬連は感謝を伝えるお礼状を送りましょうとしています。

『お礼のお礼は、かえって気を使わせるかな』と迷う方もいますよね。親しい間柄なら、電話や短いメッセージで「届きました、ありがとう」と伝えるくらいがちょうどいいこともあります。

香典以外をいただいた時のお返し:供花・弔電・初七日

告別式では、香典のほかに供花(祭壇に飾る花)や弔電、お供え物をいただくこともあります。『香典返しと同じように品を返すの?』と迷うところですよね。

ここでの結論

供花や弔電をいただいた方には、まずお礼状を送るのが基本です。品物を添えるかどうかは、相手との関係や地域の習わしで考えます。

全葬連は、香典や供花、弔電を受け取った場合は、後日お礼状を送りましょうと説明しています。告別式の供花のお返しも、まずはお礼の気持ちを手紙で伝えることから考えれば大丈夫です。

弔電については、NTT東日本も、手紙でよいのでお礼状を届けるのが一般的としています。時期は、葬儀を終えてから1週間以内を心がけるよう案内しています。

場面ごとのお返しの考え方

いただいたものごとに、考え方を表にしてみました。

いただいたものまずすること品物を添えるか
香典当日返しか後日返し香典返しとして贈る
供花・花輪後日お礼状関係や地域の習わしで考える
弔電後日お礼状(NTT東日本は葬儀後1週間以内を目安に案内)関係で考える
香典と供花の両方香典返しにお礼の一文を添える香典返しでまとめて伝えることも
お供え物後日お礼状関係や地域の習わしで考える

香典と供花を両方いただいた方には、香典返しにお礼の一文を添えると、気持ちがまとめて伝わります。供花の手配のしかたは告別式のお花(供花)の送り方で紹介しています。

お礼状を書く前に手元にそろえたいもの
  • 芳名帳と香典帳
  • 供物・供花の控え
  • 弔電の束
  • お礼状の文例

全互協は、精進落としのあとに世話役から、会葬者名簿や香典・供物・供花の控え、弔電の綴りなどを引き継ぐよう説明しています。このあたりを一か所にまとめておくと、誰に何を返したかの抜けが防げます。

初七日にも香典をいただいた時

告別式の日に繰り上げて初七日の法要をすることもあれば、七日目に改めて法要をすることもあります。そこで再び香典をいただくと、どう返すか迷いますよね。

忌明けの後日返しでまとめる場合は、告別式の分と合わせて考えればすっきりします。繰り上げ初七日の流れは初七日を告別式と同じ日に行う繰り上げ法要で紹介しています。

香典を辞退した時は

香典返しをしないと決めた場合は、香典を辞退する旨を、葬儀の案内状や死亡通知などに書いておくよう全葬連は説明しています。辞退の伝え方や、それでも持ってきてくれた方への対応は香典辞退の告別式で紹介しています。

地域によっては、香典を簡素にし、香典返しを受けない取り組みもあります。例えば埼玉県入間市の「新生活運動」の案内では、香典返しは受けない(会葬礼状やハンカチなど礼の範囲は除く)としています。

遺族がやること:香典返しの準備の流れ

ここからは喪主・遺族の方向けに、香典返しの準備を時間の流れで並べます。全部を一人で抱え込まなくて大丈夫ですよ。

ここでの結論

当日返しと会葬御礼は、通夜の前までに葬儀社と数を決めておきます。忌明けの後日返しは、告別式のあとに香典帳をまとめてから準備します。

香典返しの準備の流れ
  1. 葬儀社との打ち合わせで、会葬御礼と当日返しをどうするか決める
  2. 参列者の人数を見込んで、品と数を頼む
  3. 通夜・告別式の前までに、受付や出口に品をそろえる
  4. 告別式のあと、香典帳・供花・弔電の控えを受け取る
  5. 香典を多くいただいた方、供花・弔電をいただいた方を書き出す
  6. 忌明けが近づいたら、品と挨拶状を手配する
告別式の香典返しを、遺族が葬儀社と打ち合わせてから忌明けに贈るまでの準備の流れを順に示した図解

千葉市斎場の案内では、会葬御礼品と会葬礼状は通夜の前に用意するとされています。告別式の当日にはもう渡し始めるので、打ち合わせの早い段階で決めておきたいですね。

香典返しの手配は、全葬連が挙げる喪主の役割の一つでもあります。

人数の見込みと費用のこと

会葬礼状や返礼品は、参列者の人数で数が変わるものです。公正取引委員会の2005年公表の調査でも、会葬礼状のように人数で変わる費用があり、想定を上回ると追加料金が必要になると説明されています。

全互協も、会葬礼状や会葬御礼品、食事の手配のために、会葬者の数をある程度予測しておくことが大切だとしています。見積りの段階で、「余った時」「足りない時」の扱いを聞いておくと安心です。

葬儀社に聞いておきたいこと
  • 会葬御礼と当日返しは、プランに含まれるか、別の費用か
  • 余った品は返せるか、足りない時はすぐ追加できるか
  • 忌明けの香典返しも頼めるか
  • 地域の習わしに合わせた品や掛け紙にしてもらえるか

全葬連は、葬儀社への費用の中で、返礼品は基本のプランとは別のオプションに入ることがあるとしています。葬儀社によって扱いは違うので、見積書の明細で確かめてみてください。

相続税の「葬式費用」には入らない

国税庁の説明では、相続税の計算で差し引ける葬式費用に、香典返しのためにかかった費用は含まれないとされています。お通夜などの費用やお寺への読経料などは含まれるので、領収書を分けて取っておくと後で考えやすいです。

葬儀社に早めに相談しておくと楽になる

返礼品のことは、告別式の日程や式場の手配と一緒に決めることがほとんどです。『まだ何も決まっていない』という段階でも、葬儀社に電話して相談するところから始めて大丈夫です。

夜中や休日でも電話で相談でき、返礼品を含めた見積りを出してくれる葬儀社を知っておくと、慌ただしいなかでも一つずつ決めていけます。葬儀社の選び方は葬儀社の選び方で紹介しています。

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知恵袋でよくある相談:告別式の香典返し

Yahoo!知恵袋にも、告別式の香典返しについての相談が多く寄せられています。閲覧の多い相談から3つ選び、要点をまとめてお答えしますね。

相談1:受付で香典を渡すと品を渡されたけれど、あれは何?

通夜や告別式の受付で香典を渡すと、紙袋に入った品を渡される。これは香典返しなのか、会葬のお礼なのか知りたい、という相談です。

受付や帰り際に渡される品は、会葬御礼か当日返しのどちらかと考えてよいでしょう。会葬礼状は清め塩やハンカチなどと一緒に渡すことが多い、と葬儀辞典では説明されています。

両方を1つの袋にまとめている式場もあります。どちらにしても、受け取る側は「ありがとうございます」と軽く会釈すれば十分ですよ。

相談2:香典のお返しは「半返し」が常識?

告別式でいただいた香典へのお返しは半返しが常識なのか、当日に一律の品を渡すだけでは失礼にならないか、という相談です。

全互協・全葬連とも、香典返しは「半返し」が目安と説明しています。一方で、当日返しは一律の品を渡すもので、それ自体は失礼にはあたりません。

気になる場合は、香典をとくに多くいただいた方にだけ、忌明けのあとに改めて品を贈れば丁寧です。全互協も、そうした配慮を勧めています。

相談3:通夜だけ来た人、告別式を欠席した人への品は?

香典返しの品は告別式の時に葬儀社が用意してくれるのか、通夜だけ出席して告別式は欠席した方にはどうすればいいのか、という相談です。

全互協は、当日返しを「通夜や葬儀の当日にその場で手渡す」やり方と説明しています。通夜で香典をいただいた方には、通夜の帰り際に渡せば大丈夫です。

香典を郵送でいただいた方や、渡しそびれた方には、忌明けのあとに挨拶状を添えて送れば丁寧です。名前を控えておくのを忘れないでくださいね。

よくある質問

告別式の香典返しは、当日と後日のどちらがいいですか?

どちらでも失礼にはなりません。最近は当日返しが増えています。香典をとくに多くいただいた方には、忌明けのあとに改めて品を贈ると丁寧です。

会葬御礼と香典返しは両方用意するものですか?

会葬御礼は参列へのお礼、香典返しは香典へのお礼なので、別のものです。ただ、1つの品で兼ねる式場もあるので、葬儀社と相談して決めましょう。

告別式の香典返しの掛け紙は何と書きますか?

全互協の説明では、黒白の水引に「志」や「忌明」と書くのが一般的です。地域によっては黄白の水引を使うこともあります。

告別式で供花をいただいた方へのお返しは必要ですか?

まずは後日お礼状を送るのが基本です。品物を添えるかどうかは、相手との関係や地域の習わしで考えましょう。

香典返しをいただいたら、お礼の連絡はしますか?

全互協は礼状は出さないのがしきたりとし、全葬連はお礼状を送ろうとしています。親しい相手なら、届いたことを短く伝える程度でも十分です。

まとめ

この記事の要点
  • 香典返しは香典へのお礼、会葬御礼は参列へのお礼で、目的が違う
  • 香典返しは、告別式の当日に渡す当日返しと、忌明けに贈る後日返しの2つ
  • 当日返しは一律の品。香典を多くいただいた方には後日改めて贈ると丁寧
  • 後日返しは黒白の水引に「志」「忌明」、挨拶状を添える
  • 供花や弔電をいただいた方には、まずお礼状を送る
  • 会葬御礼と当日返しの数は、通夜の前までに葬儀社と決めておく
告別式ガイド

告別式ガイド 編集部

告別式の意味と流れ、時間と日程、服装・香典・焼香・挨拶などの参列マナー、喪主・遺族の準備と葬儀社の選び方までを、急な知らせでも落ち着いて動けるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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