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親を亡くされ、心からお悔やみ申し上げます。『長男だから喪主に』と決まったものの、何を話せばいいのか戸惑っている方も多いはずです。
結論から言うと、子どもが喪主を務める告別式の挨拶は、名乗りで「誰の子か」と「兄弟の中の立場」をはっきり言うことが、ほかの挨拶との一番の違いです。中身は短くて大丈夫です。
ここでは、年代と兄弟の有無で変える言い回しの表と、長男・息子、長女・娘それぞれの例文を紹介します。
子どもが喪主の告別式挨拶で押さえたいこと
挨拶の流れは「名乗り・お礼・故人の人柄・今後のお願い・結び」です。子どもが喪主の時は、名乗りで故人との続柄を、今後のお願いで「残された家族」のことを伝えると、立場がはっきりした挨拶になります。
全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、喪主は一般的に、故人の配偶者、長男、長女、親、兄弟の順で、故人とのつながりが深い人がなると説明しています。配偶者がすでに亡くなっていたり、高齢だったりする時は、長男や長女が喪主を務めることが多いんですね。
結婚して姓が変わっていても、故人の実の娘なら喪主になってかまわないそうです。長女や次女が喪主を務めることも、何もおかしなことではありません!
全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)のQ&Aは、喪主の挨拶は簡単なもので十分で、手短に簡潔に述べたほうがよいとしています。挨拶の組み立て方と長さ別の例文は告別式の喪主挨拶の例文で、告別式全体の意味は告別式とは?で紹介しています。
年代と兄弟の有無で変える言い回し
若くして喪主になった時は、背伸びせず素直な言葉で。年配の喪主なら、落ち着いた改まった言葉で。兄弟がいる時は、名乗りで「兄弟を代表して」と添えると、聞く人が立場をすぐに分かります。
『自分の年で、改まった言葉を使うと浮かないかな』と気になる方もいますよね。挨拶の言葉は、話す人の年代に合っていると自然に聞こえます。
年代で変える言い回し
| 喪主の年代 | 名乗りの例 | お礼の言い方 | 今後のお願いの言い方 |
|---|---|---|---|
| 学生や社会人になって間もない頃 | 「父〇〇の長男の△△です」 | 「今日は父のために来てくださり、ありがとうございました」 | 「まだ至らない私ですが、これからもよろしくお願いします」 |
| 働き盛りの世代 | 「故人〇〇の長男、△△でございます」 | 「本日はご多用の中、ご会葬いただきありがとうございました」 | 「残された母ともども、変わらぬお付き合いをお願いいたします」 |
| 親と同じく年配の世代 | 「故〇〇の長男、△△でございます」 | 「本日はお忙しいところ、最後までお見送りを賜り、厚くお礼申し上げます」 | 「今後とも、私ども家族にご厚誼を賜りますようお願い申し上げます」 |
若い喪主が年配の方と同じ言い回しをすると、かえって言葉に詰まりやすくなります。言い慣れた言葉で、ゆっくり話すことを大切にしてみてください。
- 「若輩者ですが」「不慣れで申し訳ありません」と謝る言葉を何度も入れてしまう
- 調べた言い回しを詰め込みすぎて、読み上げの途中で詰まってしまう
- 緊張して早口になり、参列者に聞き取ってもらえない
謝る言葉は、入れるとしても1回で十分です。それよりも「ありがとうございました」をはっきり伝えるほうが、参列者の心に届きますよ。
兄弟の有無で変える名乗り
| 兄弟の状況 | 名乗りの例 |
|---|---|
| 一人っ子 | 「父〇〇の長男、△△でございます」 |
| 兄弟がいて、長男が喪主 | 「喪主を務めます長男の△△でございます。兄弟を代表してご挨拶申し上げます」 |
| 次男や末っ子が喪主 | 「故人〇〇の次男、△△でございます。家族を代表いたしまして、ひと言ご挨拶申し上げます」 |
| 姉妹で、長女が喪主 | 「母〇〇の長女、△△でございます。妹とともに、皆様にお礼を申し上げます」 |
| 母が喪主で、長男が代わりに話す | 「喪主である母に代わりまして、長男の△△がご挨拶申し上げます」 |

例えば、次男が喪主になる時は、『兄を差し置いて』と気にする方もいます。そんな時は「家族を代表いたしまして」と言えば、兄弟の順を気にせずに名乗れますよ。
長男・息子が喪主の告別式挨拶の例文
長男・息子が喪主の挨拶では、残された家族を引き継ぐ気持ちを「今後のお願い」に入れると、参列者も安心して見送ることができます。
例文は、故人を「〇〇」、話す人を「△△」としています。出棺の前に話す想定です。
「故人〇〇の長男、△△でございます。本日はご多用の中、父の告別式にご会葬いただき、最後までお見送りくださいまして、誠にありがとうございました。父は職場でも家でも、頼まれごとを断らない人でした。そんな父の姿を見て育ったことを、今は誇りに思っております。これからは、残された母を兄弟で支えてまいります。今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。本日はありがとうございました」
「母〇〇の長男の△△です。今日は母のために、たくさんの方に来ていただき、ありがとうございました。母はいつも、私の話をうれしそうに聞いてくれる人でした。まだ至らないところばかりですが、母に心配をかけないよう、しっかりやっていきます。これからもどうぞよろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました」
若い息子の喪主の挨拶は、少しくだけた言葉でもかまいません。「です・ます」で丁寧に話していれば、失礼にはなりませんよ。
兄弟がそろって並ぶ時の例文
兄弟が多い家では、長男が代表して話し、ほかの兄弟は隣に並んで一礼する形がよく見られます。その時は、兄弟みんなの気持ちとして話すと、並んでいる兄弟にも参列者にも自然に聞こえます。
「喪主を務めます長男の△△でございます。兄弟を代表いたしまして、ひと言ご挨拶申し上げます。本日は父のために、最後までお見送りいただき、ありがとうございました。父は私たち兄弟が集まる日を、いつも楽しみに待っている人でした。これからは兄弟で力を合わせ、父が大切にしてきたご縁を守ってまいります。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます」
『自分だけが話していいのかな』と兄弟に遠慮する方もいます。そんな時は、挨拶の前に兄弟で「こういう話をするね」と内容を共有しておくと安心です。
長女・娘が喪主の告別式挨拶の例文
長女・娘が喪主の時も、型は長男と同じです。姓が変わっている時は、名乗りで「故人〇〇の長女」と続柄を先に言うと、参列者に関係が伝わりやすくなります。
「母〇〇の長女、△△でございます。喪主を務めさせていただきます。本日はお足元の悪い中、ご会葬いただき、心よりお礼申し上げます。母は、近所の皆様とお茶を飲みながら話す時間を何より楽しみにしておりました。皆様に囲まれて見送られ、母もきっと喜んでいると思います。今後とも、私ども家族をどうぞよろしくお願いいたします」
「父〇〇の娘、△△でございます。本日は父のために、最後までお見送りいただき、ありがとうございました。父は趣味の仲間の皆様と過ごす時間を、何より大切にしておりました。父がいただいたご縁に感謝し、これからは私が、そのご縁を大切にしてまいります。本日は誠にありがとうございました」
長女が父を送り、母が健在の時
母が健在で、長女が喪主や遺族代表を務めることもあります。その時は、今後のお願いの部分で母のことに触れると、参列者も家族の様子が分かって安心できます。
「故人〇〇の長女、△△でございます。母に代わりまして、ご挨拶申し上げます。本日はご多用の中、父のためにお集まりいただき、誠にありがとうございました。父は毎朝の散歩で皆様とあいさつを交わすのを、何よりの楽しみにしておりました。これからは母を家族みんなで支えてまいります。今後とも、母ともども変わらぬお付き合いをお願いいたします」
嫁いだ娘が喪主の時は、夫や子どもが一緒に並んで一礼してもかまいません。挨拶をする本人が、少しでも落ち着いて話せる形を選んでみてください。
親の人柄が伝わる思い出の選び方は母・父を送る告別式の喪主挨拶でも紹介しています。
子どもが喪主の挨拶でよくある相談
よく見られるのは「若くして喪主になり、挨拶がどう見られるか不安」「通夜は長女、告別式は長男と、兄弟で挨拶を分けてもいいか」という相談です。
Yahoo!知恵袋で長男・息子・娘の喪主挨拶に関する質問を見ると、閲覧の多い相談がいくつかありました。内容を要約して、答えをまとめます。
相談1:若くして喪主になり、挨拶がどう見られるか不安
まだ若いうちに喪主を務めることになり、翌日の告別式での挨拶を参列者がどう見るのか、緊張しすぎて不安だという相談です。
全葬連のQ&Aは、参列者も遺族のつらさを察しているので、簡単な挨拶で十分だとしています。若い喪主が懸命に話す姿を、参列者は温かく見守ってくれるものです。
上の「若い息子が母を送る」例文のように、言い慣れた言葉で短く話せば、それで十分に伝わります!
相談2:通夜は長女、告別式は長男と、兄弟で挨拶を分けてもいい?
通夜の挨拶は長女、告別式の挨拶は長男と、二人で分けて挨拶をしても問題ないか、という相談です。
全葬連のQ&Aでは、遺族代表の挨拶は、喪主かその代理の親族がするとされています。
兄弟で分けること自体に問題はありません。分ける時は、それぞれの名乗りで「長女の」「長男の」と続柄を言い、どちらが喪主かを参列者に伝えておくと親切です。
- どの場面を誰が話すか、葬儀社の担当者に伝えた
- 喪主ではない方は「喪主に代わりまして」「家族を代表して」と名乗る
- 通夜と告別式で同じ思い出話をくり返さないよう、内容を分けた
- 話さない方も、隣に並んで一緒に一礼する

親族の中で挨拶を分担する時は親族代表の告別式挨拶も参考にしてみてください。
喪主の役目を一人で抱えないために
子どもが喪主になると、仕事や家庭と並行して準備を進めることになります。挨拶の場面や進行の段取りまで相談できる葬儀社の担当者がいると、準備の負担がぐっと軽くなります。
これから葬儀社を決める段階なら、夜中や休日でも電話で相談でき、当日の進行まで任せられる所を選んでおくと安心ですよ。
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よくある質問
長男がいるのに、長女が喪主を務めてもいいですか?
かまいません。全互協は、喪主は故人とのつながりの深い人がなると説明しています。家族で話し合って決めれば、長女や次男が喪主を務めても問題ありません。
息子が喪主の時、喪主の挨拶で母のことに触れたほうがいいですか?
母が健在なら、今後のお願いの部分で「残された母ともども」と添えると、参列者も家族の様子が分かって安心できます。
姓が変わった長女は、告別式の挨拶でどちらの姓で名乗りますか?
今の姓で名乗ってかまいません。その前に「母〇〇の長女」と続柄を言えば、旧姓を知っている参列者にも誰の挨拶かがすぐ伝わります。
娘が喪主の告別式で、夫が代わりに挨拶してもいいですか?
全葬連のQ&Aでは、遺族代表の挨拶は喪主かその代理の親族がするとされています。夫が代わる時は「故人の長女の夫、△△でございます」と関係を名乗ると伝わりやすくなります。
まとめ
- 子どもが喪主の挨拶は、名乗りで続柄と兄弟の中の立場をはっきり言う
- 若い喪主は言い慣れた言葉で、年配の喪主は改まった言葉で話す
- 兄弟がいる時は「兄弟を代表して」「家族を代表いたしまして」と名乗る
- 姓が変わっていても、実の娘は喪主を務めてよい
- 通夜と告別式で兄弟が挨拶を分けてもかまわない





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