妻・夫を送る告別式の喪主挨拶|例文と言葉選び

妻・夫を送る告別式の喪主挨拶の例文を紹介する記事のアイキャッチ。和室の窓辺の白い花と二つの湯のみ

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長く連れ添った方を亡くされ、心からお悔やみ申し上げます。『妻のことを、皆さんの前でどう話せばいいのか』と、言葉が見つからない方も多いはずです。

結論から言うと、妻・夫を送る喪主挨拶は、ほかの喪主挨拶と同じ型に「夫婦の歩みを1文だけ」入れれば十分です。長く話す必要はありません!

ここでは、夫婦の歩みを短く入れる言い回しと、妻を送る時・夫を送る時の例文を紹介します。

目次

妻・夫を送る喪主挨拶で入れたいこと

先に結論

挨拶の流れは「名乗り・お礼・故人の人柄・今後のお願い・結び」です。配偶者を送る時は、人柄の部分に「夫婦としての感謝」を1文入れると、その人にしか話せない挨拶になります。

全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、喪主は一般的に故人の配偶者、長男、長女、親、兄弟の順で、故人とのつながりが深い人がなると説明しています。妻や夫を亡くした時は、配偶者が喪主を務めることが多いんですね。

全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)のQ&Aは、遺族が悲しみをこらえて挨拶するのはつらいと参列者も察しているので、簡単なもので十分だとしています。配偶者を送る挨拶こそ、短く、気持ちを込めて伝えれば大丈夫です。

挨拶の組み立て方と長さ別の例文は告別式の喪主挨拶の例文で、告別式全体の意味は告別式とは?で紹介しています。

挨拶の中での呼び方

参列者に向けた挨拶では、配偶者を「妻」「夫」と呼ぶと落ち着いて聞こえます。普段の呼び方に近い「家内」「主人」を使ってもかまいません。

送る相手名乗りの例挨拶の中での呼び方
妻を送る「〇〇の夫、△△でございます」妻、家内
夫を送る「〇〇の妻、△△でございます」夫、主人

夫婦の歩みを短く入れる言い回し

ここでの結論

夫婦の歩みは「暮らし」「子育て」「二人の時間」「支え合い」「これから」の5つの切り口から1つ選ぶと、1文にまとめやすくなります。長い思い出話にしないことがコツです。

『一緒に過ごした年月を、たった1文にできない』と感じますよね。

ただ、参列者の前で話す挨拶では、全部を語らなくてもいいんです。切り口を1つに決めると、言葉がすっと出てきます。

切り口妻を送る時の一文夫を送る時の一文
暮らし「家の中がいつも明るかったのは、妻のおかげでした」「主人は、毎朝欠かさず庭に水をやるのが日課でした」
子育て「妻は子どもたちを、いつも温かく見守ってくれました」「夫は、子どもたちの話を最後まで聞いてくれる父親でした」
二人の時間「二人で出かけた旅先のことを、妻はよく話しておりました」「夫と並んで歩いた散歩道を、これからも歩いていこうと思います」
支え合い「仕事ばかりの私を、妻は長い間支えてくれました」「どんな時も、夫は私の味方でいてくれました」
これから「妻が大切にしていたことを、これからは私が守ってまいります」「主人に心配をかけないよう、子どもたちと前を向いてまいります」
配偶者を送る喪主挨拶で、夫婦の歩みを暮らし・子育て・二人の時間・支え合い・これからの5つの切り口から1文にする方法をまとめた図解

例えば、子育てを一緒にしてきた家族の参列が多いなら「子育て」、二人暮らしが長かったなら「二人の時間」が伝わりやすくなります。

挨拶で避けたいこと
  • 亡くなるまでの経緯や、看病の様子を詳しく話す
  • 「もっと何かしてあげられたのに」と自分を責める言葉を重ねる
  • 夫婦の間だけで通じる話や、照れ隠しの冗談を入れる

自分を責める気持ちが出てくるのは自然なことです。

ただ、挨拶では「ありがとう」の言葉に置き換えてみてください。参列者にも、そのほうが穏やかに届きますよ。

一緒に過ごした年月を伝えたい時

結婚してからの年月を挨拶に入れたい、という方もいますよね。年数は、ご自身で確かな数字を入れれば、夫婦の歩みを一言で伝えられる言葉になります。

例えば、こんな言い方があります。

「〇年連れ添った妻を、こうして皆様と一緒に送ることができ、ありがたく思っております」

年数を入れる時は、そのあとに続ける言葉を「感謝」にすると、湿っぽくなりすぎません。『こんなに長く一緒にいたのに』と悲しみを強める言い方より、「一緒にいてくれてありがとう」に近い言い方を選んでみてください。

故人の友人や仕事仲間が多い時

配偶者の告別式には、自分があまり知らない故人の友人や仕事仲間が来てくれることもあります。そんな時は、夫婦の歩みの一文のあとに、故人の世界を支えてくれた人へのお礼を足すと伝わりやすくなります。

「私の知らないところでも、妻は皆様に支えていただいていたのだと、今日改めて知りました」

この一文があると、故人と付き合いのあった人たちも、自分に向けられた言葉として受け取ってくれますよ。

妻を送る告別式の喪主挨拶例文

ここでの結論

夫が喪主として妻を送る時は、妻への感謝を素直な言葉で1文入れると、飾らない挨拶になります。例文は出棺の前に話す想定です。

例文は、故人を「〇〇」、喪主の名前を「△△」としています。

例文:夫が妻を送る(標準)

「〇〇の夫、△△でございます。本日はご多用の中、妻のためにお集まりいただき、最後までお見送りくださいまして、誠にありがとうございました。家の中がいつも明るかったのは、妻のおかげでした。そのことに、今になって改めて気づいております。生前、妻に賜りましたご厚情に心よりお礼申し上げますとともに、今後とも私ども家族に変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。本日はありがとうございました」

この例文では、「家の中が明るかった」という暮らしの切り口に、「今になって気づいた」という正直な気持ちを添えています。飾った言葉より、こうした素直なひと言のほうが、参列者の胸に残るものです。

例文:夫が妻を送る(短い版)

「喪主の△△でございます。本日は妻〇〇を見送っていただき、ありがとうございました。長い間支えてくれた妻に、今は感謝の気持ちしかございません。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします」

短い版でも、名乗り・お礼・感謝・お願いがそろっています。気持ちが高ぶって長く話せそうにない時は、短い版を選んでかまいません!

夫を送る告別式の喪主挨拶の例文

ここでの結論

妻が喪主として夫を送る時は、夫の人柄と、これからの家族のことを短く添えると、参列者も安心して見送ることができます。

例文:妻が夫を送る(標準)

「〇〇の妻、△△でございます。本日はお足元の悪い中、主人の告別式にご会葬いただき、ありがとうございました。主人は口数は多くありませんでしたが、どんな時も家族の味方でいてくれる人でした。皆様には、生前ひとかたならぬお世話になりましたこと、主人に代わって厚くお礼申し上げます。これからは子どもたちと力を合わせてまいります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます」

例文:妻が夫を送る(短い版)

「喪主を務めます、〇〇の妻の△△です。本日は夫のために、最後までお見送りいただきありがとうございました。皆様とのご縁を大切にしていた夫も、きっと喜んでいると思います。本当にありがとうございました」

通夜と告別式の両方で挨拶する時

配偶者が喪主の時は、通夜と告別式の両方で挨拶することもあります。全互協によると、通夜の喪主挨拶は弔問へのお礼と生前のお付き合いへの感謝を述べ、通夜振る舞いの席へ案内して締めくくります。

同じ言葉をくり返さないように、夫婦の歩みの一文は告別式のほうに取っておくのがおすすめです。通夜では「お礼と案内」、告別式では「お礼と夫婦の感謝と今後のお願い」と分けると、二つの挨拶が自然に違うものになります。

両方で挨拶する時の分け方
  • 通夜は、弔問へのお礼と通夜振る舞いの案内を中心にする
  • 夫婦の歩みの一文は、告別式の挨拶で使う
  • 告別式では「最後までお見送りいただき」とお礼を言う
  • 今後のお願いは、告別式の結びに入れる

「主人に代わって」という言い方は、故人の気持ちを代わりに伝える形になるので、配偶者ならではの言葉です。母・父として送る時の言い回しは母・父を送る告別式の喪主挨拶でも紹介しています。

配偶者が話すのがつらい時は、子どもが代わってもいい

ここでの結論

全葬連のQ&Aでは、遺族代表の挨拶は喪主かその代理の親族がするとされています。配偶者が喪主でも、挨拶は子どもや親族が代わってかまいません。

『喪主なのに、自分で挨拶しないのは失礼では』と心配になりますよね。でも、配偶者を亡くした直後に人前で話すのは、とてもつらいことです。

その場合、喪主は挨拶の間、隣に立って一緒に一礼すれば十分です。代わりに話す人は、最初に次のように名乗ります。

子どもが代わって挨拶する時の流れ
  1. 喪主の隣に並び、参列者に一礼する
  2. 「喪主である母に代わりまして、長男の△△がご挨拶申し上げます」と名乗る
  3. お礼・故人の人柄・今後のお願いを述べる
  4. 最後に「母ともども、今後ともよろしくお願いいたします」と結ぶ
  5. 喪主と一緒に深く一礼する
配偶者が喪主で話すのがつらい時に、子どもが代わって告別式の挨拶をする流れを順に並べた図解

子どもの立場での挨拶の例文は長男・長女・息子・娘が喪主の告別式挨拶で紹介しています。

配偶者を送る挨拶でよくある相談

ここでの結論

よく見られるのは「喪主の母に代わって、父の告別式で挨拶することになった」「喪主の妻は告別式の間に何をすればいいか」という相談です。

Yahoo!知恵袋で喪主挨拶と配偶者に関する質問を見ると、閲覧の多い相談がいくつかありました。内容を要約して、答えをまとめます。

相談1:喪主の母に代わって、施主として挨拶することになった

父の告別式で、喪主の母に代わって施主として挨拶することになったけれど、何を話せばいいか分からない、という相談です。

全互協は、施主は葬儀などを行う責任者と説明しています。

挨拶の中身は喪主挨拶と同じで大丈夫です。名乗りで「喪主である母に代わりまして」と添え、結びで母の気持ちも一緒に伝えれば、立場がはっきりします。

相談2:喪主の妻は、通夜と告別式の間に何をすればいい?

夫が喪主になり、その妻として何をすればいいのか分からない、という相談です。

挨拶は喪主かその代理の親族がするとされているので、頼まれていなければ、喪主の妻が話す必要はありません。喪主のそばで一緒に一礼したり、親族や参列者への気配りをしたりして、喪主を支える役回りと考えると動きやすくなります。

頼れる人がいると、挨拶に気持ちを向けられる

配偶者を送る時は、悲しみの中で決めることがたくさんあります。挨拶の場面や流れを一緒に考えてくれる葬儀社の担当者がいると、心の負担がずいぶん軽くなります。

これから葬儀社を決める段階なら、夜中や休日でも電話で相談でき、進行まで任せられる所を選んでおくと安心ですよ。

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よくある質問

夫を送る告別式で、妻が喪主挨拶をしても大丈夫ですか?

大丈夫です。全互協は、喪主は一般的に故人の配偶者から順に、つながりの深い人がなると説明しています。妻が喪主として挨拶するのは自然なことです。

妻を送る挨拶で「家内」と呼んでもいいですか?

かまいません。参列者に向けた挨拶では「妻」が落ち着いて聞こえますが、普段の呼び方に近い「家内」でも失礼にはなりません。

夫を送る告別式の喪主挨拶の例文は、そのまま読んでもいいですか?

かまいません。全葬連は、形式ばった言葉である必要はなく、心を込めて感謝を伝えればよいと説明しています。人柄の一文だけ、夫らしい言葉に差し替えるとより気持ちが伝わります。

挨拶の途中で泣いてしまったら?

ひと呼吸おいてから続ければ大丈夫です。全葬連のQ&Aも、参列者は遺族のつらさを察していると説明しています。紙に書いておくと、続きを見失いにくくなります。

まとめ

この記事の要点
  • 妻・夫を送る喪主挨拶は、通常の型に夫婦の歩みを1文入れる
  • 夫婦の歩みは暮らし・子育て・二人の時間・支え合い・これからから1つ選ぶ
  • 自分を責める言葉は「ありがとう」に置き換える
  • 配偶者が話すのがつらい時は、子どもや親族が代わって挨拶してよい
  • 喪主の妻は、頼まれていなければ挨拶をしなくてよい
告別式ガイド

告別式ガイド 編集部

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