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大切な方を送る準備の中で、『喪主の挨拶、何を話せばいいんだろう』と手が止まっていませんか。人前で話すことに慣れていない方ほど、不安になりますよね。
結論から言うと、告別式の喪主挨拶は「名乗り・お礼・故人の人柄・今後のお願い・結び」の5つの部品をつなげれば形になります。短くて簡単な挨拶で十分です。
ここでは、部品ごとの言い回しと、長さ別・場面別の例文を紹介します。気に入った文を組み合わせて、ご自分の言葉に直してみてください。
告別式の喪主挨拶はいつ・どのくらいの長さで話す?
告別式の喪主挨拶は、出棺の時に行うのが普通です。出棺がない形では、告別式の最後に行います。長さは短くてかまわず、手短に感謝を伝えることが大切だとされています。
全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)は、喪主は普通は出棺の際に挨拶をすると説明しています。規模の大きな式や、火葬が済んでいて出棺が行われない場合などは、葬儀や告別式の最後の場で行うそうです。
全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)の式次第では、閉式の辞の前に「喪主・遺族代表挨拶」が入る形も紹介されています。どちらになるかは、葬儀社の進行表で確かめておきましょう。
| 挨拶の場面 | いつ話す? | 話す相手と場所 |
|---|---|---|
| 出棺の挨拶 | 棺を霊柩車に運び入れたあと | 見送りに残った参列者へ、式場の外や玄関前で |
| 告別式終了の挨拶 | 閉式の辞の前、式の最後 | 席に着いている参列者へ、式場の中で |
| 骨葬の時の挨拶 | 火葬が済んでいる告別式の最後 | 式場の中で(出棺の場面がないため) |
全互協によると、棺を霊柩車へ運び入れたあと、喪主か遺族代表が参列者にお礼の挨拶をします。挨拶が終わったら、遺族全員で深く一礼して車に乗り込み、火葬場へ向かいます。
出棺の挨拶は、立ったまま、外で、参列者も立って聞いている場面です。だからこそ、長く話さないほうが相手にもやさしいんです。
「簡単な挨拶」で失礼にならない?
『短すぎると、気持ちがこもっていないと思われそう』と心配になりますよね。
全葬連は、遺族が悲しみをこらえて挨拶をするのはつらいだろうと参列者も察しているので、簡単なもので十分だと説明しています。長く話すより、手短に簡潔に述べたほうがよいとされています。
「形式ばった言葉である必要はありません」とも書かれています。上手に話すことより、感謝が伝わることを大切にしてみてください。
出棺の流れそのものは出棺とは?で、告別式全体の意味や当日に行うことは告別式とは?で紹介しています。
喪主挨拶は5つの部品で組み立てる
喪主挨拶は「名乗り」「お礼」「故人の人柄」「今後のお願い」「結び」の5つの部品でできています。部品ごとに言い回しを1つ選んでつなげれば、どなたでも挨拶文が作れます。
全互協は、出棺の挨拶のポイントとして、自己紹介、会葬と見送りへのお礼、生前の故人へのお付き合いへの感謝、今後の支援のお願いの4つを挙げています。全葬連のQ&Aも、ほぼ同じ流れで、最後にもう一度お礼を述べて結ぶ形を紹介しています。
この記事では、そこに「故人の人柄」をひと言加え、5つの部品として組み立てます。全葬連も、実際は故人との思い出などを織り交ぜながら話すと添えています。

部品ごとの言い回し集
それぞれの部品に、使いやすい言い回しを3つずつ用意しました。かたさの違う言い方を並べているので、ご自分の話し方に近いものを選んでみてください。
| 部品 | 言い回しの例 |
|---|---|
| 1. 名乗り | 「故人〇〇の長男、△△でございます」/「喪主を務めます、〇〇の妻の△△です」/「遺族を代表して、ひと言ご挨拶を申し上げます」 |
| 2. お礼 | 「本日はご多用のところ、ご会葬いただきありがとうございました」/「最後までお見送りくださり、心よりお礼申し上げます」/「おかげさまで、告別式を滞りなく終えることができました」 |
| 3. 故人の人柄 | 「〇〇は、人の話をよく聞く人でした」/「いつも家族のことを第一に考えてくれました」/「最後まで〇〇らしく、穏やかに過ごしておりました」 |
| 4. 今後のお願い | 「今後とも、残された家族に変わらぬお付き合いをお願いいたします」/「至らない点も多いかと存じますが、どうぞお力添えください」/「これからも、ときどき〇〇を思い出していただけたら幸いです」 |
| 5. 結び | 「本日は誠にありがとうございました」/「簡単ではございますが、お礼の挨拶とさせていただきます」/「皆様、どうぞお気をつけてお帰りください」 |
部品3の「故人の人柄」は、思い出話を長く語る場所ではありません。1〜2文で、その人らしさが伝わればそれで十分です。
部品をつなぐ時のコツ
部品を並べると、少しかたい文になることがあります。そんな時は、つなぎの言葉を1つ足すと自然に聞こえますよ。
- 名乗りのあとに「本日は」でお礼に入っている
- 人柄の文は「〇〇は」で始め、1〜2文で終えている
- 今後のお願いの前に「これからは」「残された私たちも」とつないでいる
- 最後は「ありがとうございました」で終えている
- 同じ「ありがとうございます」を3回以上くり返していない
長さ別の例文:簡単な3文版・標準版・思い出を入れた版
告別式の喪主挨拶を簡単に済ませたい時は3文、一般的な告別式なら5文前後、思い出を入れたい時は人柄の部品を2文に増やす、と考えると長さを決めやすくなります。
例文は、故人を「〇〇」、喪主の名前を「△△」としています。続柄は、ご自分の立場に置き換えてください。
簡単な3文版
参列者が少ない時や、雨や寒さで外に長く立ってもらうのが心苦しい時に向いた、最小限の挨拶です。
「遺族を代表いたしまして、ひと言ご挨拶を申し上げます。本日はお忙しい中、最後までお見送りいただき、誠にありがとうございました。生前に賜りましたご厚情に、家族一同心よりお礼申し上げます」
これだけでも、名乗り・お礼・感謝が入っています。全葬連のQ&Aが「簡単なもので十分」と書いているとおり、この長さでまったく失礼にはなりません。
標準の5文版
一般的な告別式で、出棺の前に話す挨拶です。5つの部品を1文ずつ並べた形になります。
「故人〇〇の長男、△△でございます。本日はご多用のところ、ご会葬ならびにお見送りをいただき、ありがとうございました。父は口数は少ないものの、皆様とのご縁をとても大切にしておりました。残された家族にも、これまでと変わらぬお付き合いをいただけましたら幸いです。本日は誠にありがとうございました」
読み上げると、ゆっくり話してもすぐに終わる長さです。『こんなに短くていいの?』と思うかもしれませんが、出棺の場面ではこのくらいがちょうどいいんです。
思い出を入れた版
故人の人柄をもう少し伝えたい時は、部品3を2文に増やします。思い出は「誰が聞いても分かる、短い場面」を1つだけ選ぶのがコツです。
「喪主を務めます、〇〇の妻の△△でございます。本日は寒い中、最後までお見送りいただき、心よりお礼申し上げます。主人は休みの日になると、庭の手入れをしながら近所の方と話すのを楽しみにしておりました。皆様に声をかけていただくたびに、うれしそうに家で話してくれたことを思い出します。至らない家族ではございますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。本日は誠にありがとうございました」
思い出の部分は、参列者が「そうそう、そういう人だった」とうなずける場面だと伝わりやすくなります。家族しか知らない内輪の話は、短くとどめておきましょう。
母・父を送る時の思い出の選び方は母・父を送る告別式の喪主挨拶、配偶者を送る時の言葉選びは妻・夫を送る告別式の喪主挨拶でも紹介しています。
場面別の例文:出棺の挨拶・告別式終了の挨拶
出棺の挨拶は「お見送りへのお礼」を入れるのが特徴です。告別式終了の挨拶は、まだ式場の中にいる参列者へ向けて「ご会葬へのお礼」と、このあとの案内を添えると親切です。
同じ喪主の挨拶でも、話す場面によって少しずつ言葉が変わります。場面ごとの違いを例文で見てみましょう。
告別式の出棺の挨拶
全互協は、出棺の挨拶のお礼の部分で、会葬へのお礼とともに出棺のお見送りへの感謝を述べるとしています。外で聞いてもらう挨拶なので、天候への気づかいを入れてもいいですね。
「遺族を代表いたしまして、皆様にひと言ご挨拶申し上げます。本日はお足元の悪い中、母〇〇のためにお集まりいただき、こうして最後のお見送りまでしていただきました。母も、皆様に囲まれて旅立つことができ、さぞ喜んでいることと思います。生前のご厚情に深く感謝いたしますとともに、今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました」
挨拶が終わったら、遺族全員で深く一礼してから車に乗ります。一礼までが挨拶の一部、と覚えておくと落ち着いて動けますよ。
告別式終了の挨拶(出棺がない時・式の最後)
火葬を先に済ませる「骨葬(こつそう)」の地域や、規模の大きな式では、告別式の最後に式場の中で挨拶をします。骨葬は、火葬を先に行い、遺骨で葬儀を行う形のことです。
「喪主の△△でございます。本日はご多用の中、父〇〇の告別式にご会葬いただき、誠にありがとうございました。おかげさまで、滞りなく式を終えることができました。父が生前に賜りましたご厚情に、改めてお礼申し上げます。これからも、残された家族をどうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました」
このあと会食や納骨などの予定がある時は、司会の方が案内してくれることが多いです。喪主の挨拶では無理に案内まで入れなくてかまいません。
火葬が先になる地域の習わしは地域による告別式の違いで紹介しています。
喪主以外の人が挨拶する時
全葬連のQ&Aでは、遺族代表の挨拶は、喪主かその代理の親族がするとされています。喪主が高齢だったり、気持ちの面で話すのが難しかったりする時は、子どもや親族が代わってもかまいません。
その時は、名乗りの部品を「喪主〇〇に代わりまして、長男の△△がご挨拶申し上げます」とするだけで、あとの部品はそのまま使えます。親族代表としての挨拶は親族代表の告別式挨拶で詳しく紹介しています。
通夜と告別式で同じ挨拶でいい?
通夜と告別式の挨拶は、中身が少し違います。全互協によると、通夜の喪主挨拶は弔問へのお礼と生前のお付き合いへの感謝を述べ、通夜振る舞いの席へ案内して締めくくります。
告別式の喪主挨拶は、通夜の挨拶から「案内」を外し、「お見送りへのお礼」と「今後のお願い」を入れるイメージです。通夜と告別式の両方で喪主が挨拶する時は、次のように言い換えると、同じ文のくり返しになりません。
- 「お忙しい中、ご弔問いただきありがとうございます」
- 「ささやかですが、別室にお席を用意しております」
- 「明日の告別式は〇時から執り行います」
- 「最後までお見送りいただき、ありがとうございました」
- 「おかげさまで滞りなく終えることができました」
- 「今後とも変わらぬお付き合いをお願いいたします」
例文を自分の言葉に直すコツと、当日の読み方
例文はそのまま使ってもかまいません。そのうえで、故人の人柄の部分だけを自分の言葉にすると、ぐっとその人らしい挨拶になります。紙に書いて読み上げても失礼にはなりません。
例文を見ながら、『自分の言葉で書いたほうがいいのかな』と迷う方もいるはずです。ただ、すべてを書き直す必要はないんです。
- 長さ別の例文から、場面に合う版を1つ選ぶ
- 名乗りの部品を、自分の続柄に書き換える
- 人柄の部品を、故人らしい1〜2文に差し替える
- 声に出して読み、つかえる言葉を言いやすい言葉に直す
- 大きめの文字で紙かカードに書き写す

入れなくていいこと・避けたい言葉
亡くなるまでの詳しい経緯は、挨拶に入れなくてかまいません。参列者が知りたいのは、故人がどんな人だったかと、遺族の感謝の気持ちです。
- 思い出話が長くなり、外に立っている参列者を待たせてしまう
- 「重ね重ね」「くれぐれも」など、弔事で避けるとされる重ね言葉を使ってしまう
- 「ありがとうございます」をくり返しすぎて、どこで終わるか分からなくなる
弔事では、重ね言葉や、不幸がくり返すことを連想させる言葉は、慣習として避けるとされています。言い換えの一覧は告別式の挨拶の基本でまとめています。
紙を見ながら話してもいい?
紙やカードを見ながら話しても、まったく問題ありません!むしろ、言葉に詰まりにくくなり、落ち着いて話せます。
例えば、こんなひと言を最初に添えてもいいですね。
「不慣れなもので、紙を見ながら失礼いたします」
もし途中で言葉に詰まっても、ひと呼吸おいて続ければ大丈夫です。参列者は、遺族のつらさを分かったうえで聞いてくれています。
告別式の喪主挨拶でよくある相談
よく見られるのは「人前で話した経験がなく動揺してしまう」「見本どおりの簡単な挨拶はどう見られるか」「葬儀社から例文を渡されるのは普通か」という相談です。
Yahoo!知恵袋で「告別式 喪主挨拶 例文」に関する質問を見ると、閲覧の多い相談がいくつかありました。内容を要約して、答えをまとめます。
相談1:人前で挨拶したことがなく、動揺してしまう
喪主として通夜と告別式で挨拶をすることになったけれど、人前で話した経験がほとんどなく、今から動揺しているという相談です。
まず、上手に話そうとしなくて大丈夫です。全葬連も、形式ばった言葉である必要はなく、心を込めて感謝を伝えればよいと説明しています。
この記事の「簡単な3文版」をカードに書いて、そのまま読むところから始めてみてください。それだけで、喪主挨拶としての形はもう整っています!
相談2:見本を読むような簡単な挨拶は、どう見られる?
参列した時に、見本を読み上げたような短い挨拶をする喪主と、自分の言葉で長めに話す喪主がいたけれど、参列者からはどう見えるのかという相談です。
全葬連のQ&Aは、長い時間話すより、手短に簡潔に述べたほうがよいとしています。短い挨拶を「手抜き」と受け取る参列者は少ないはずです。
『それでも少しは自分の言葉を入れたい』と思うなら、人柄の部品の1文だけを差し替えてみてください。見本の形のままでも、その一文で気持ちは十分に伝わります。
相談3:葬儀社から例文を渡されるのは普通?
葬儀場から喪主の挨拶の例文を渡されたけれど、どこの葬儀社でもそういうものなのか、という相談です。
例文を用意してくれるかどうかは、葬儀社や担当者によって違います。ただ、挨拶のタイミングや場所は進行と関係するので、打ち合わせの時に「挨拶はいつ、どこで、どのくらいの長さで」と聞いておくと安心です。
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喪主の挨拶は、出棺の段取りや式次第と一緒に決まるものです。挨拶の場面や長さまで気軽に相談できる担当者がいると、当日の不安がずいぶん小さくなります。
これから葬儀社を探す段階なら、夜中や休日でも電話で相談でき、進行から挨拶のタイミングまで一緒に考えてくれる所を選んでおくと心強いですよ。
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喪主が当日にすること全体は告別式で喪主がやることでまとめています。
よくある質問
告別式の喪主挨拶は、どのくらいの長さがいいですか?
全葬連のQ&Aは、簡単なもので十分で、手短に簡潔に述べたほうがよいと説明しています。この記事の例文なら、3文から6文くらいが目安です。
出棺の挨拶と告別式終了の挨拶は、どちらをするのですか?
全葬連は、普通は出棺の際に挨拶をし、出棺がない場合や規模の大きな式では告別式の最後に行うと説明しています。どちらになるかは葬儀社の進行表で確かめてください。
喪主挨拶の紙は、どんなものを使えばいいですか?
決まりはありません。読みやすい大きさの文字で書いた便せんやカードで十分です。手元で目立ちすぎない、白い紙を選ぶと落ち着いて見えます。
喪主が話せない時は、誰が挨拶しますか?
全葬連のQ&Aでは、遺族代表の挨拶は喪主かその代理の親族がするとされています。子どもや親族が「喪主に代わりまして」と名乗って挨拶してかまいません。
まとめ
- 告別式の喪主挨拶は出棺の時が普通で、出棺がない時は告別式の最後に行う
- 挨拶は名乗り・お礼・故人の人柄・今後のお願い・結びの5つの部品で組み立てる
- 簡単な3文版でも失礼にはならず、手短な挨拶がよいとされる
- 出棺の挨拶では「お見送りへのお礼」を入れる
- 例文は人柄の1文だけ自分の言葉に差し替えると、その人らしい挨拶になる
- 紙を見ながら話しても問題ない





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